対象:心の病気・カウンセリング
持続性妄想性障害
70歳になるお母様が10年前から妄想的な言動をするようになりお困りとのこと、心よりお見舞い申し上げます。
ご指摘の症状は''持続性妄想性障害 (ICD-10, F22)''に相当すると考えられます。いわゆるパラノイア paranoia とも言われる病気で、色情型、誇大型、嫉妬型、被害型、身体型、混合型などに分類されます。妄想性人格障害であった方の妄想が発展する形で生じることが少なくありません。女性の場合は閉経後の中高年期に好発しますが、統合失調症にみられる他の症状、例えば、顕著な幻覚、感情の平板化、思考障害などの症状はみられません。
治療としてはやはり、''精神科を受診''して抗精神病薬をはじめとした向精神薬を用いながら、現実検討を促がす対応を行います。しかし妄想は遷延することもありますので、日常生活が障害されない限り、ご本人の気持ちを尊重しながら、支持的な対応を原則とします。精神科を受診すること自体もご本人の同意を得られるか定かでありませんから、場合によってはご家族のみで先にご相談へ行くのも一つです。どうぞ宜しくお願い致します。
茅野 分(銀座泰明クリニック)
回答専門家
- 茅野 分
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
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この回答の相談
初めて質問させて頂きます。70歳になる母のことで質問があります。先日テレビの番組で”妄想性人格障害”の事を紹介しているのを見ていて7つの診断基準を聞いて驚きました。そのほとんどに母が当てはまって… [続きを読む]
係長さん (宮城県/42歳/男性)
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