対象:住宅設計・構造
自然換気について
はじめまして
やすらぎ介護福祉設計 齋藤です。
最近は、24時間換気システムの導入によりマンションも''高気密・高断熱''化が進み開口部に対するデザインが変ってきたように思えます。
imaimaさんがお考えの物件は、共用廊下側の洋室外部にバルコニーや手すりなどがおそらく無いため、落下防止の策から上部のみ開閉(あるいはFIX)窓となっているのでしょう。
(昔のマンションのデザインなら引き違い窓で内部か外部に手すりなどがあるのが主流でしたが)
自然換気には大きくわけて2種類の換気があります。
1.''風力換気''
一般的に窓を開けたとき、外から入ってくる風で換気する
2.''重力換気''
外部と内部の温度差により、窓を開けたとき下から冷えた空気・上から暖かい空気が入れ替わる
洋室で自然換気をする際、外の風が強ければ西側の部屋との通風も見込めるかもしれませんが、単独で部屋内の重力換気は難しいかもしれません。。
玄関ドアを内鍵(チェーンなど)をかけた状態で開放し、とまったところで固定すれば共用廊下突き当たりからの通風も望める場合があります。
(ヒンジのゆがみに注意が必要ですが)
24時間換気があるからとはいえ、梅雨時期のクローゼット内の湿気やカビ対策には自然換気が大切なのでじっくりお考えになられてはいかがでしょうか。
補足
imaima様
ご質問ありがとうございます。
温度が高い空気は密度が小さく軽いです。室内が室外に比べ高温である場合、室内には軽い空気・室外には重い空気があることになります。重い外気は''開口部の下方から室内に流入''し''軽い室内空気は上方から室外に流出''しようとします。
つまり上部のみ開閉できる窓より腰壁つきの引き違い窓(縦長)のほうが有利になります。
また自然換気量(風力換気)は開口面積に比例しますので、身体に感じる風通しをお望みでしたら大きく開閉できる窓を選ばれることをお勧めいたします。
また居住後の家具(本棚やタンスなど)の配置次第でせっかくの通風ルートがじゃまされる場合がありますので、トータルバランスでお考えいただけたらと思います。
論理的なことを述べてしまいましたが、7階で高台の立地条件の良さから、風がつよくて窓を全開できないなんてこともありえますので、出来ている物件であれば数時間滞在し、お確かめになるのが一番かもしれませんね(^^)
やすらぎ介護福祉設計 齋藤
回答専門家
- 齋藤 進一
- ( 埼玉県 / 建築家 )
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう
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この回答の相談
購入を考えている物件があります。
リビング・和室が西向きで、共用廊下に面して東側に洋室が3室です。
気になっているのは、共用廊下側の洋室のうち2部屋の窓がはめ殺しで、上部のみしか開… [続きを読む]
tomoharuさん (神奈川県/39歳/女性)
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