対象:住宅設計・構造
意外に安全なスキップフロア
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家庭内の事故で最も発生頻度が高い場所が階段であることはよく知られています。スキップフロアはその階段の本数が増えるわけですから、心配になるのは当然のことと思います。
ところが詳しく考察すると、スキップフロアは意外に安全であることが分かります。
まず、階段が短いこと。
通常1本の階段で上り下りする高さを2本の階段に分けるので、階段が短くなります。そのため負担が小さく、もし滑落しても大きな怪我につながりにくい。またこれは場合によりますが、階段が短いと計画上の自由度が上がり、通常の階段よりやや緩やかに計画できる場合が多いので、より安全になります。
次に、段差を意識しやすいこと。
一般に段差が危ないということはよくいわれていますが、実際には段差そのものというより「気づかないような段差」が危ないのです。具体的には5mm以上、250mmくらいまでの1段の段差が危険です。スキップフロアは常に上下の移動を意識することができるので、気づかずにつまずいたり踏み外したりする危険はむしろ低いでしょう。
一方で体に掛かる負担という意味では、細かい上り下りがある分負担が大きくなります。日頃生活している分にはかえって鍛えられるという意見もありますが、たまに訪れるお母様などのためには手摺の位置や段板の視認性などにより注意を払う必要があるでしょう。
また、小さなお子さんが階段など段差から落ちないような対策が必要であるという点は通常の階段の場合と同じなので、スキップフロアが特別に不利だというわけではないと思います。
個人的には「小さな子どもは必ず一度は階段から落ちる」くらいに考えておく方が良いと思っているので、落ちる回数が増えたとしても落差が小さい分、スキップフロアは子どもにとって安全なのではないかと考えています。
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この回答の相談
約80センチ程段差がある土地に、自宅建築のプランニング中です。土地の形状を活かすため、また視線のぬけや広さを出すため、スキップフロアの採用の提案を受けています。私も機能性に… [続きを読む]
Apprentice Gardenerさん (東京都/44歳/男性)
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