対象:住宅設計・構造
島崎 義治
建築家
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企画段階では数値だけではなく、コンセプトが重要です。
構想企画段階と思われます。こうした段階からご相談いただくことは事業の推進にとっても、私たち建築家にとっても、大切なことと考えています。
まずは法的条件を調査し、特に都市計画図から用途地域が何か、建蔽率や容積率がどの程度なのかを確認する必要がありますし、道路や地盤の状態なども確認する必要がありますので、おおよその試算としてご提示いたします。また、建物の用途も住宅ではなく、オフィスビルとして考えます。
この地域は大きくても建蔽率80%、容積率200%程度ではないかと思われます。
敷地面積が50坪程度ですのでその場合、建設可能な床面積は100坪程度となります。
仮に少し離れた商業地域の場合は容積率は400%となり、建設可能な床面積は200坪程度となります。
一般的には
もう少し低い金額を想定することもできるかもしれませんが、企画段階としては、建設費を坪単価80万程度と想定し、地盤調査費や確認申請費、設計監理費、消費税なども含めた建設関係費用として、床面積が100坪程度の場合は9000~9500万円程度、200坪の場合はその2倍程度の建設関係費用を見込まれてはいかがでしょうか。
ただ、
当地のオフィス需要はどの程度あるのでしょうか。それほど多くないとするならば、オプションをどこに設定するか、オフィスとしての需要をどのように喚起するかといった視点が重要な課題になるのではないでしょうか。
IT関係設備やセキュリティの充実、駐車場や共同会議室の付設等の付加的条件を検討することが必要ですし、何より、住宅的なホームオフィス、内部のキャパシティを持ったスタジオ的オフィス、コンサバティブのような緑陰オフィス、デザインを重視したオフィス等の根本的な魅力を持ったコンセプトが不可欠と思われます。数値だけで提示するのは難しいですが、そうした企画を十分に付与したオフィスの場合は2~3割程度の増額を考えられてはいかがでしょうか。
このようなオフィスの企画的側面や根本的な方向性をお考えになってはいかがでしょうか。それらは建築家の重要な能力であり、役割であると考えています。もう少し情報をいただければ、更にお力になれると思います。
島崎義治/島崎義治建築設計事務所、人間環境大学教授
2012グッドデザイン賞を受賞しました。
http://architect-studio.com
info@ architect-studio.com
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
ビルの建設を考えています。条件としては
・土地は50坪程度
・費用は3億前後
・3〜4階建て
・東京都小川市周辺
といったところです。
土地自体は目星を付けているところ(鷹の台駅周辺)はあるのです… [続きを読む]
SOTTOさん (東京都/32歳/男性)
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