債権回収のポイント(1)債権回収総論 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

東郷 弘純
東郷法律事務所 代表
東京都
弁護士

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対象:民事家事・生活トラブル

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債権回収のポイント(1)債権回収総論

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売掛先等が期限までに入金してこなかったときには迅速な対応をとることが肝要です。

その順序としては,まず,

①請求書・督促状の送付,

②相手方の残高についての認識の確認,

③相手方に対する事情聴取

を行います。それにより,通常,遅滞の理由がただの手続上のものであったか,財務上のものであったかが判明します。単に忘れていただけというような手続上のものであれば回収は容易ですが,相手方が財務上の問題で支払が滞っていたとすれば対応が必要になります。

履行遅滞が相手方の支払能力の問題に起因する場合には,

④与信限度枠の見直し・商品の納入の中止等を行うことによりさらなる損害の防止をするとともに,

⑤相手方を訪問し,支払方法を協議する必要があります。その際には債務承認弁済契約書を交わすことも重要です。

債務承認弁済契約書とは・・・

債務承認弁済契約書とは、新たな弁済方法を記載した契約書のことです。お金を借りた人がその債務を承認し、今後、弁済(返済)することに合意する契約であり、弁済方法を記載したものです。従前の契約を確認する意味もあります。 債務承認弁済契約書に盛り込む返済計画が相手方の倒産リスクと照らし合わせて容認しうるものであれば,その旨を債務承認弁済契約書に残します。ただし,あまりに長い返済計画を認めてしまうとその間に相手が倒産してしまうリスクがあるため,弁済期の長さと相手方がどれくらい危ないかによってその弁済計画が容認できるかどうかを決定します。すなわち,相手方に期限の利益を付与するか否かについては,その倒産リスクを考慮して慎重な判断が必要になります。仮に期限の利益を認める場合,期限の利益喪失約款を設けることは必須です。 債務承認弁済契約書があれば裁判になったときにも当該債権が認められる方向に働きます。

それでも問題が解決しない場合には支払督促等の裁判上の手続きを検討することになります。

まず,①~③に相当する行動をとり,相手方が支払をしなかった理由が何であるかを突き止めることが重要です。

その結果,相手方の財務状態の悪化から支払が遅れていることが分かった場合には,早期の回収に努めるとともに,この時点で具体的な裁判を念頭において,④⑤の対応をとらなければなりません。

 

◆相手方の財務状況の悪化から支払が遅れていることが分かった場合の対応◆

まず,債権を回収するためには,相手方を訪問する等して,相手方が当該支払についてこれからどうするつもりかを聴取することが必要です。

その返済計画が,返済期の長短などから判断して,相手方の倒産リスクと照らし合わせて容認しうるものであれば,その旨を債務承認弁済契約書に残します。ただし,あまりに長い返済計画を認めてしまうとその間に相手が倒産してしまうリスクがあるため,弁済期の長さと相手方がどれくらい危ないかによってその弁済計画が容認できるかどうかを決定します。すなわち,相手方に期限の利益を付与するか否かについては,その倒産リスクを考慮して慎重な判断が必要になります。仮に期限の利益を認める場合,期限の利益喪失約款を設けることは必須です。

債務承認弁済契約書があれば裁判になったときにも当該債権が認められる方向に働くので,少なくとも,そもそも契約書を作っていなかった場合等にはより重要性が高いといえます。

また,相手方が支払をしなかった時点で新たに担保を要求することも重要です。支払を停止している相手方に対してならば担保の設定を請求することも契約締結当初よりは心理的側面からしやすいといえます。手形のジャンプを求められた時等にも担保の設定と引き換えにすることが考えられます。

 裁判との関係では,当然ながら請求書や督促状,残高確認書,債務承認弁済契約書等の書面は保存しておくことは重要です。 

 

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