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斉藤ヒカル
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閲覧数順 2017年06月25日更新

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そもそも「パーソナリティー障害」とは?

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科学に基づいた心理学から

「パーソナリティー障害」なるものを、もっと根本的に考え直す必要があるのでは?という記事がNew York Times (Nov. 26, 2012) に掲載されていました。 私自身もカナダのUBCで学んだ時に、これを疾患と定義するのは正に社会科学の横暴だと感じた経験があるので、興味を持った記事です。

「パーソナリティー障害」とは: All About のサイト(メンタルヘルス専門家)にこう定義されています。

「精神疾患の一つ。 その人本来の人格から生じる困難のために、スムーズな日常生活が送れなくなるもの。 これらを総称して「パーソナリティー障害」と呼ぶ。」

そうです。

新しく発行予定の DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders) V に、どんなものをPersonality Disorder として掲載するかの投票が先週末 APA (the American Psychiatric Association)で行われたそうです。 DSMとは臨床医たちが診断基準としているバイブルのような本です。 DSMに書かれている症状のうちいくつ当てはまるかなどで、「あなたは適応障害ですね。」とか決めるわけです。 

「精神分析の専門家の意見も大きく異なり、正確な診断を下すことがほぼ不可能である「パーソナリティー障害」のうちどれを残して、どれを外すかへの決断はほぼ不可能・・・という成り行きです。

どの障害も(実に様々な工夫を凝らした名前がついていますが、ここでは省略します。 Google するとたくさん、たくさん出て来ますから。)、専門家が一致して正確な判断を下すことは不可能であり、ひとつづつの症状を正当に評価することもめったに出来ないと、APA もコメントしています。 

例えば、どうしても適切な診断が出来ない場合(それはそうですよね、血液検査でわかるわけでもなし、MRIでわかるわけでもなし。 ただの医者の主観ですからね。)、最近増えて来た診断は、”Personality Disorder-Not Otherwise Specified” (パーソナリティー障害かなぁ、そうでも言わないと診断書けないから、「特に他の障害とも言えないのでパーソナリティー障害」。)

なんともわけのわからない診断ですね。 要するに「よくわからないけど、何か変。。。ということにしておこう。」ということで無理やり診断したみたいな気がするのは気のせいでしょうか。

いやいや、私だけではなく、APAも「おかしいな~。」と思っているようです。 そこで、APAがたどり着こうとしている結論は、「パーソナリティー障害」とは一体何かという根本的な見直しだそうです。 

つまり、”What, exactly, is a personality problem?”

そもそも、”disorder”とは何かにさかのぼるためは、なんとDarwin の進化論まで戻る必要を唱えています。 人類が進化した過程を見直すことです。 

一緒に暮らしているコロニー(同じ種族が集まって生存している場所)で、仲間とうまく行かないのはなぜでしょうか。 仲間にうまく合わせるだけがsurvival の道具でしょうか。

All Aboutの専門家の定義している「スムーズな生活が送れない」のは、周りよりはるかに環境の変化を敏感に感じ取り、それを行動に現しているのかもしれませんね。

どんな社会にも、違うものが存在し、中には心配し過ぎる人間も、以上にハイな人間も、細かすぎる人間も、自己愛、自尊心が原動力となっている人間もいてもおかしくないと思いませんか? 多様性がその種の生存可能性を高めるのは、Darwinも認めているところです。 

「スムーズな生活が送れない」のは、みんな同じであるという思い込みを持った社会の人たちではないのかとも思います。 「みんなと同じでない」人のために、自分たちの生活が「スムーズ」でなくなるという危惧かも知れないです。

みんながみんな、同じ行動をとり、同じ言葉づかいをし、同じ表情で、同じことを言い、同じおじぎをする社会では、その「みんな」と違う人を必死で排除しようとしてしまいます。 排除するためには、「おかしい人」だけでは足りなくて、「障害」を持った人間としてのラベルを貼る必要が、人間の歴史のどこかに存在したのかもしれませんね。 特に20世紀前半の、Behavioural Psychology 全盛の頃に。

人間の行動は訓練によって変えられるという、Behavioural Psychology.

その時点から大きく進化したPsychology, Psychiatry の世界で未だに「パーソナリティー障害」なるものが残っていることの理不尽さに、やっとアメリカの専門家が気が付き始めたようです。

Critical Thinking で考えると:

1. Ask Questions: なぜ「パーソナリティー障害」なるものが出来たのか。
2. Define your terms: 「パーソナリティ障害」とは?
3. Examine the evidence: その証拠が今ゆらいでますね。

まだまだCritical Thinking は続きます。 もっともっと疑問が出て来ます。

さて、正確な診断以前に、どんと抗鬱剤を処方する日本のPsychiatryの現場では、この動きにどう呼応するでしょうか。 非常に興味のあるところです。 

もっと勉強しようと思います。

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