- 森本 直人
- 森本FP事務所 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
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050-3786-4308
対象:家計・ライフプラン
日銀は、10月30日の金融政策決定会合で
新たな金融緩和策の導入を決めました。
目立ったのは、資産買入等基金を11兆円増額し、
総額で91兆円にしたことです。
この基金で、国債などを買い入れ、市場にお金を供給します。
実は、9月にも、基金を10兆円積み増していますので、
2ヵ月の間に、21兆円の増額です。
10月は、上記の通り、1兆円だけ、おまけのような感じで
増やしましたが、11兆円では、もの足りないという意見もあります。
20兆円を期待する声もありました。
とはいうものの、1兆円とは、仮に1万円札で用意すると、1億枚。
おまけで、1万円札を1億枚ばら撒くイメージですね。
個人的には、歯止めが効かなくなり始めている、という印象です。
ちなみに、10月は、その他に、無制限貸出制度の導入が決まりました。
日銀が、金利0.1%で、最長4年まで、無制限に貸し出すそうです。
もちろん、日銀からこの条件でお金を借りられるのは、
日銀に担保を差し入れている金融機関で、信用力のない一般の個人が、
金利0.1%で、無制限にお金を借りることはできません。
ですが、無制限貸出制度の導入で、金融機関も一般の個人に
低金利でお金を貸しやすくなっているといえます。
低金利を見て、あと先考えずに、じゃんじゃんお金を借りる個人が、
増えるかもしれませんね。
もしかしたら、それで景気がよくなるかもしれませんが、
このような措置が、段々エスカレートしていくと、
最後には、ヘリコプターでお札をばら撒くのと、一緒のことになります。
こう見ていくと、お金の価値ってなんだろうと思いますね。
その一方で、お金のために、自分を犠牲にしている人が、いかに多い事か・・・
私は、仕事として、お金に関するアドバイスを行っていますが、
お金が目的化してしまわないように、注意しています。
お金の価値は、本当は、ただの紙切れかもしれないのです。
みんなが、価値があると信じているから、単なる紙切れも価値のあるものとなります。
ファイナンシャル・プランナーの立場としては、
お金は、あくまで人生の目的をかなえるための「手段」と位置付け、
お金の多寡ではなく、お金の使い方、動かし方にこだわって、
ぜひ「なりたい自分や家族」を目指していただければと思っています。
このコラムの執筆専門家
- 森本 直人
- (東京都 / ファイナンシャルプランナー)
- 森本FP事務所 代表
オフィスは千代田区内。働き盛りの皆さんの資産形成をお手伝い
お金はあくまでライフプランを実現する手段。決してお金を目的化しないというポリシーを貫いております。そのポリシーのもと、お客様の将来の夢、目標に合わせた資産運用コンサルティングを行います。会社帰りや土日など、ご都合のよい日にお越しください。
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