演奏旅行記 ２０１２　夏 （２）

　ホテルには１３時過ぎに到着しました。

昼食をとった後、ホテルの周りを散策してみました。

宿泊したホテルは北京市内の中心部にあり、天安門から約３キロ、故宮博物院からは約１．５キロの位置にありまし

　故宮博物院の付近の道路は片側４車線あり、中央分離帯の幅も広いところで３０メートル位ありました。さすがに広い！

中央分離帯には人が歩けるだけでなく芝生があったり公園があったりと非常にゆったりできる空間となっていました。

皇城根遺跡公園を歩いたのですがオレンジ色の制服を着た清掃員がこまめに路上の清掃をおこなっており、国内や海外からの観光客にも配慮していることがわかります。

　大通りには日本並みに丁寧な道路標識があったのですが、簡体字、いわゆる省略した漢字で書かれているため読めなくて困りました。

それでも地図を見ながら歩いていると不思議なものでなんとなく分かってくるものです。

　大通り沿いにはセブンイレブンもありました。

ミネラルウォーターを買った時、店員がおつりの紙幣を投げて渡したのには驚きましたが、「これが文化の違いなのか？」ということを肌で感じた時でもありました。

　８月２５日（土）、本番当日は８時３０分に貸切バスでホテルを出発し、予定より遅れて９時１５分に北京音楽庁に到着しました。

音楽庁というと何か官庁のような公の施設のように思いましたが、英語読みだと「ペキン・コンサートホール」になります。

中国国内の音楽専用ホールでは最高峰のホールだそうです。

しかし、その感慨に浸る間も無く、すぐにリハーサル開始！

１３時の開場までにすべてのリハーサルを終えなくてはなりません。

　マリンバアンサンブルのように打楽器を使用するアンサンブルは演奏だけでなくセッティングも重要になります。セッティングリスト大事！　段取り命！　舞台転換命！　怪我無く素早く安全第一！　なのです。

　私は演奏に加え裏方としてはセッティング係を受け持ちました。

１回のリハーサルで各演奏者、各アンサンブルのセッティングを覚えなくてはなりません。

　これは非常に大変なことですが打楽器アンサンブルを経験したことがある人ならば経験済みなことです。

　今回の演奏会で使用したマリンバはすべて中国製のものでした。

北原千鳥先生が以前に贈った楽器を基に王家訓先生がメーカーを立ち上げて製作したしたそうです。

王先生は中国マリンバ協会の会長をされていらっしゃる方で中国マリンバ界の第一人者。

　ステージの上には５オクターブのマリンバが１０台あり、それは壮観でした。

楽器自体はこおろぎやアダムスを参考にしたと思われましたが、スタンド部分では独自の工夫をされていました。　つづく