- 菅野 庸
- 医療法人菅野愛生会 こころのホスピタル・古川グリーンヒルズ
- 宮城県
- 院長・医師
対象:心の病気・カウンセリング
- 斉藤ヒカル
- (潜在意識セラピスト)
- 快眠コーディネイター 力田 正明
- (快眠コーディネイター)
原則ですというのは、副作用などで先生と相談の上、すぐに減量することもありますが、まずは出されたとおりに服用する事が大切。
何を当たり前のことを書いているのかと叱られそうですが、意外に処方されたとおりに服用している方が少ないということもよく言われます。
さらに、治療する側からすれば、どの薬をどのくらいの量を服用して症状がどうなったのかを知るためには、出されたとおりに服用してもらわないといけません。勝手に半分にして効果があっても、さらに効果があってもう通院しなくなったら、治療者側がどのくらい服用して効果があったのかさっぱりわかりませんし、他の患者さんへの結果のフィードバックもできません。
言い換えると、他の患者さんに使用する際の薬の目安のデータの蓄積ができないということです。これは処方する医療者側も、処方される患者さま側も有益とはいえません。
また往々にして、おばあちゃんあたりが「薬は毒だからあまり服用しないほうがいい」とか「あんまり多いから少し少なめに服用したら」など言ったり、「睡眠薬はぼけたりするのでのまないほうがいい」とか「精神科の薬は強いから止めておいたら」などよく聞く話です。
しかし、我々専門医からすれば、通院しなくなって治療が中断し、服薬も途中で止めたというのが一番心配なのです。
精神科の薬は減量する際には例えば2週間に1〜2錠づつなど慎重に減量していきますが、減量していく過程でたった1錠でも減らすとまた症状が悪くなってくる方もいるのです。中断によってそれまでなかった副作用も出る方もいます。先生によっては抗うつ薬3〜5錠を一気に止める方もいますが、かなり自分の処方に自信があるか何か事情がある場合でしょうね。私にはとてもできません。
減量は主治医とよくご相談の上、慎重に行うことです。
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