米国特許法改正規則ガイド 第3回 (第2回) - 特許・商標・著作権全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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米国特許法改正規則ガイド 第3回 (第2回)

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米国特許法改正規則ガイド (第2回)

 第3回

河野特許事務所 2012年6月15日 執筆者:弁理士  河野 英仁

 

(12)CBMとサンセット法

 サンセット法とは、法律について,「〇〇〇は,〇〇年〇月〇日をもって廃止する」という期限を定め,議会が法律の継続を再度承認しない限り,自動的に廃止する法律をいう。サンセット法は、CBMにも適用され、参考図3に示すように、規則効力発生日から8年間をもって廃止される。ただし、8年以内に既にCBMを申し立てしていればレビューは継続して行われる(AIAセクション18(a)(3))。

 同様に、CBMに関し制定される規則も2020年9月15日まで効力を有する(規則42.300(d))。ただし、本規則は法律の廃止日前に提出されたCBMの申し立てに対し継続して適用される。

 

参考図3

 

(13)改正規則

改正規則

副部D 対象ビジネス方法特許に対する暫定プログラム

 

規則42.300 手続;係属

 (a)対象ビジネス方法特許レビュー(CBM)とは、本部の副部A(一般規定)に規定された手続を対象とし、かつ副部Cにおいて規定されたPGR手続に従うトライアルをいう。ただし、規則42.200, 42.201, 42.202, 及び42.204を除く。

 (b)消滅していない特許におけるクレームは、それを含む特許の明細書を踏まえ最も広い合理的解釈によるものとする。

 (c)CBM手続は、審判部における係属が開始後通常1年を超えないよう処理されるものとする。期間は行政特許審判長による正当な理由により最大6月延長することができる。

 (d)本副部における本規則は2020年9月15日まで効力を有する。ただし、本規則は法律の廃止日前に提出されたCBMの申し立てに対し継続して適用される。

規則42.301 定義

規則42.2における定義に加え、以下の定義が本部に適用される。

 (a) 対象となるビジネス方法特許とは、金融商品・サービスの業務、管理または経営に用いられるデータ処理または他のオペレーションを実行する方法または対応する装置をクレームする特許をいうが、技術上の発明特許を含まない。

 (b)削除

規則42.302 CBMを申し立てることができる者

 (a)申立人は申立人、申立人の利害関係のある実際の当事者、または申立人の利害関係人が特許権侵害で提訴されない限り、または、特許権侵害を問われない限り、USPTOにCBMを開始する申し立てを提出することができない。

 (b) 申立人、申立人の利害関係のある実際の当事者、または申立人の利害関係人が、請求において特定される理由について当該クレームを争うことに関し禁反言が成立している場合、申立人はCBMの開始を申し立てることができない。

規則42.303  提出時期

CBMの申し立ては、PGRの申し立てが米国特許法第321条(c)(PGR申立期間:発行日から9月)の要件を満たす期間を除きいつでも提出することができる。

規則42.304  申し立ての内容

本部副部A(トライアルプラクティス及び手続)及びC(PGR)により要求される他の通知に加え、申し立ては特許番号により特定される特許の一または複数のクレームに対する判断を要求しなければならない。規則42.22の要件に加えて申し立ては、以下を明記しなければならない。:

 (a)当事者適格の理由。申立人はレビューが求められる特許が対象とされるビジネス方法特許であることを示さなければならず、かつ、申立人が規則42.302に規定する適格性に合致することを示さなければならない。

 (b) 争点の特定。争われるクレームの各々について請求された正確な救済手段(relief)に係る陳述を提供すること。当該陳述は以下を特定しなければならない。

 (1)クレーム;

 (2) クレームに対する争点が依拠する米国特許法第282条(b)(2)または(3)に基づき認められた特定の法定理由;

  (3)争われたクレームがどのように解釈されるか。解釈されるクレームが米国特許法第112条第6パラグラフに基づき許可されるミーンズプラスファンクションまたはステッププラスファンクション限定を含む場合、クレームの解釈は、各クレームされた機能に対応する構造、材料または作用(acts)を記載した明細書の具体的部分を特定しなければならない。;

  (4)どのように解釈されたクレームが、本セクションパラグラフ(b)(2)にて特定される法定理由に基づき特許性を有しないか。非特許性の理由が、先行技術に基づく場合、申し立ては、クレームの各要素の先行技術中での記載箇所を特定しなければならない。全ての他の非特許性の理由については、申し立ては、提起された法定理由に従っていないクレームの具体的部分を特定しなければならず、特定された法定主題がいかに当該法律に適合しないかを言及しなければならない。

 (5)争点をサポートし、かつ、提起された争点に対して当該証拠の関連性に言及すべく依拠された証拠の添付書類番号。これには当該争点をサポートする証拠の具体的部分を特定することが含まれる。審判部は当事者がその関連性に言及すること、または、争点をサポートする証拠の特別な部分を特定することに失敗した証拠を排除するか、または重視しない。

 (c)申し立てにおける書記または字の誤り修正を求めるよう申請することができる。そのような申請が許可されても、申し立ての提出日は変更されない。

 

3. CBMにおける技術上の発明の定義(AIAセクション18)

(1)CBMの対象

 CBMを申請するには、原則として対象特許に係る発明が「ビジネス方法」発明であることが必要とされる。

 この対象となるビジネス方法とは、

「金融商品・サービスの業務、管理または経営に用いられるデータ処理または他のオペレーションを実行する方法または対応する装置をクレームする特許をいうが、技術上の発明特許を含まない。」

 

 このように、対象となる範囲は広いが、技術上の発明は除外されている。この技術上の発明が新たに策定された規則42.301(b)では以下のとおり定義された。

 

「技術上の発明。特許が、CBM(規則42.301)の目的のためだけの技術的発明に該当するか否かを決定するに当たり、以下はケースバイケースで考慮される:

クレームされた主題が全体として、先行技術に対し新規かつ非自明な技術上の特徴を列挙しているか否か、及び、技術的解決法を用いて技術上の問題を解決しているか否か。」

 

 すなわち、先行技術とクレームに係る発明とを比較し、その差異に注目し、当該差異に技術的特徴が存在しているか否かが判断される。ここでその差異が単にビジネス上のものにすぎない場合、CBMの対象となる。

 

 また、特許の課題が技術上の課題ではなく、また、その解決手段も技術的なものでない場合、CBMの対象となる。例えば金融処理上のある問題点を解決するために、技術的な手法以外の方法により当該問題点を解決する発明は、対象ビジネス方法といえ、CBMの対象になる。

 

(2)改正規則

改正規則

規則42.301 定義

規則42.2における定義に加えて、以下の定義が本副部Dに基づく手続に適用される:

 (a)対象となるビジネス方法とは、金融商品・サービスの業務、管理または経営に用いられるデータ処理または他のオペレーションを実行する方法または対応する装置をクレームする特許をいうが、技術上の発明特許を含まない。

(b)技術上の発明。特許が、対象となるCBMの目的のためだけの技術的発明に該当するか否かを決定するに当たり、以下はケースバイケースで考慮される:クレームされた主題が全体として、先行技術に対し新規かつ非自明な技術上の特徴を列挙しているか否か、及び、技術的解決法を用いて技術上の問題を解決しているか否か。

 

(第3回へ続く)

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