- 前野 稔
- MC PLUS 代表
- 大阪府
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
住宅ローンを選択するにあたって、変動型にすべきか固定型にすべきか
お悩みの方も多いのではないでしょうか?
住宅ローンで変動金利を選択した場合、 将来金利が上昇して返済ができなくなったら
どうしようという不安は残ります。今の日本の経済状況を見ると、短期的には金利が
上昇することはなさそうですが、長期的に見るとどうなるかは分かりません。
例えば、借入額3,000万円、35年返済で、変動型の金利を0.975%とした場合、
月々の返済額は84,336円となります。
これがもし、5年毎に金利が1%ずつ上昇した場合、毎月の返済額は下記のように
なります。(月払いのみで計算)
(変動金利の見直しは半年ごととなっていますので、実際にはこの例のような金利変動は
ありませんが、仮のシミュレーションとしてご覧ください)
現在 5年後 10年後
金利 0.975% 1.975% 2.975%
返済額 84,336円 96,935円 108,466円
これを見ると、10年後の返済額は当初よりも2万円以上高くなって
しまいますので、これではやはり不安になってしまいますよね。
しかし、変動型には「金利が安い」というメリットがあります。
代表的な固定金利型住宅ローンであるフラット35の5月の金利は、
2.07%ですので、同じ借入額、返済期間で、変動型と比較すると
毎月の返済額は約16,000円高くなってしまいます。
もし、将来金利上昇がなければ、変動型を選択することで総支払額が700万円近くも
少なくて済むことになります。
<万一金利が上昇したらどうすればいい?>
変動型の住宅ローンを選択して、もし途中で金利が上昇した場合、いったいどう対処
すればいいのでしょうか?このリスクを避ける方法に、「繰り上げ返済」があります。
繰り上げ返済は住宅ローンの元金を減らす効果がありますので、返済額の上昇を圧縮
する効果があります。
例えば、先ほどの例と同じ状況で、5年後と10年後にそれぞれ300万円ずつを繰り
上げ返済すると、月々の返済額はほとんど変わらなくなります。
現在 5年後 10年後
金利 0.975% 1.975% 2.975%
繰り上げ返済 ― 300万円 300万円
返済額 84,337円 85,884円 81,913円
<我が家の住宅ローンは?>
では、ご自分の住宅ローンは具体的にどちらにすればいいのでしょうか?
住宅ローンを変動か固定かを決める前に、まずご自分の家計の見直しをしてみる
ことをお勧めします。
今の家計を見直して、今後の教育費等の必要資金も考慮し、住宅ローン返済以外に
計画的な貯蓄がどれだけできるかがポイントとなります。
貯蓄がほとんどできないようであれば、 金利上昇時に繰り上げ返済ができません
ので、変動金利はあまりお勧めできません。
一方で、共働き等で、住宅ローンを返済しながらある程度の貯蓄が見込めるご家庭の
場合は、繰り上げ返済で金利上昇リスクを回避することができます。
もし、今後も金利上昇がなければ、繰り上げ返済は返済期間の
短縮となりますので、住宅ローンを早く完済できます。
ご自分で判断が難しい場合は、専門家にご相談ください。
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