- 松山 淳
- アースシップ・コンサルティング コンサルタント/エグゼクティブ・カウンセラー
- 東京都
- 経営コンサルタント
対象:人材育成
リーダーシップにカリスマはいらない!(3)
「リーダーシップ」と「謙虚さ」について前回、書きました。
★「第五水準のリーダー」
という「リーダーシップ」像について簡単に触れましたが、
もう一点、とても興味深い事実があるので記します。
この調査では、厳しい基準をくぐり抜け選ばれた
「ビジョナリー・カンパニー」11社に対して
そうならなかった競合企業を選定し、比較しているのです。
つまり業績を維持できなかった企業のことも
しっかり調べているのです。
もちろん、その比較対象企業のリーダー特性も・・・。
すると、なんとも驚くほど対照的な結果が出たのです。
「比較対象企業の経営者が極端なまでに「わたし」中心
のスタイルをとっているのに対して、」*1
と書かれている通り、業績を長期に渡って維持できなった企業には
「カリスマ経営者」と呼ばれるようなマスコミに華々しく登場し、
雄弁をふるうタイプの経営者が多く存在していたのです。
これらのリーダーは、「わたしが・・・」という風に、
自分の偉大さを誇示することが得意のようです。
それに対して「第5水準のリーダー」たちは
「我々は・・・」
という言葉を使います。
一時的に赤字に陥った企業をV字回復させ、
カリスマ経営者と呼ばれ、
時代の寵児となったのですが、後が続かない。
名誉、地位、お金などに執着するという特性も・・・。
日本語で言えば、
「私心」を捨てきれなかったようです。
「晩節を汚(けが)す」
という言葉がありますが、
この調査結果から学ぶべきことは多いように思います。
「カリスマ」であることよりも、
人として正しく生きることが、最後の最後は
よりよい「リーダーシップ」につながってゆくのだと思います。
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*1『ビジョナリー・カンパニー2』( 著 ジェームス・C・コリンズ 訳 山岡洋一 日経BP社)