介護保険の被保険者は、第一号被保険者と第二号被保険者の2種類に区分されています。
第一号被保険者は65歳以上の人で、住所地の市区町村が保険料を徴収することになっており、主に老齢年金からあらかじめ控除されます。
第二号被保険者は、40歳以上65歳未満で健康保険制度などの医療保険に加入している人で、保険料は給与や賞与から控除されることになっています。
したがって、介護保険料が天引きされるサラリーマンは、40歳以上65歳未満の人たちに限られるわけです。
この介護保険料ですが、保険料の算定方法は前回お話した健康保険料と同様に標準報酬月額に保険料率を乗じることで決定されます。
保険料率は、政府管掌の場合、現在1000分の12.3でこれを労使で折半しています。また、給付と負担のバランスを考慮して介護保険料率は毎年見直され、主に3月に改正されることになっています。
こうした介護保険制度ですが、この制度の導入に当たっては、日本の高齢者人口の急速な増加がその背景にあります。
このまま少子高齢化が進むと2015年には4人に一人、2050年には3人に一人が65歳以上の高齢者ということになると予想されています。
介護サービスには、訪問介護、訪問看護、デイサービス、ショートステイ、グループホームなどの在宅サービスと、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老健施設)、介護療養型医療施設などの施設サービスがありますが、こうしたサービスを受けるためには、市区町村が実施する「要介護認定」を受ける必要があります。