個人民事再生 - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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個人民事再生

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債務整理

 小規模個人再生及び給与所得者等再生は,個人である債務者を対象として,簡易かつ迅速な再生を図ろうとする手続です(民事再生法第13章)。

 小規模個人再生は,将来において継続的にまたは反復して収入を得る見込みがあり,かつ,再生債権の総額が5000万円を超えない個人債務者が対象になります(民事再生法221条1項)。

 給与所得者等再生は,小規模個人再生の適用対象となりうる再生債務者であって,給与またはこれに類する定期的な収入(例えば,年金など)を得る見込みがある者で,かつ,その額の変動の幅が小さいと見込まれるものが対象になります(民事再生法239条1項)。すなわち,給与所得者等再生は,小規模個人再生の特則として位置づけられます。なお,「定期的な収入を得る見込みがある者で,かつ,その額の変動の幅が小さい」という意味は,可処分所得算定の判断基準(民事再生法241条2項7号イ)から年収換算で5分の1未満の額の変動であれば,安定性があると解されています(伊藤眞『破産法・民事再生法第2版』903頁)。

 小規模個人再生(給与所得者等再生も含む。)で原則的に予定される再生計画の内容は,再生債権者の権利について,弁済期が3カ月に1回以上到来する分割払いの方法により,最終の弁済期が再生計画認可決定確定の日から3年後(例外的に最長5年以内)とするものです(民事再生法229条2項)。

 小規模個人再生(給与所得者等再生も含む。)においては,再生債務者のみが再生計画案を提出できます。

小規模個人再生においては,再生計画案について,再生債権者の決議が必要になりますが,その可決要件は不同意の議決権者数が議決権者総数の半数に満たず,かつ,その議決権の額が議決権者の議決権の総額の2分の1を超えない場合とされ(民事再生法230条6項),通常の再生の場合と異なり同意を求める再生債務者の負担が軽減されています。また,給与所得者等再生においては,再生計画案についての決議そのものが省略されます。

 ただし,小規模個人再生(給与所得者等再生も含む。)において,再生計画が裁判所によって認可されるためには,最低弁済基準額要件を満たす必要があります。

 この最低弁済基準額要件の考え方を簡単に説明しますと,基準債権(無異議債権および評価済債権から,別除権の行使によって弁済を受けることができると見込まれる再生債権および民事再生法84条2項各号に掲げる請求権を除いたもの)の総額が少額である場合(具体的には100万円未満の場合)には,計画弁済総額(基準債権に対する再生計画に基づく弁済の総額)が基準弁済総額を下回ってはならないものとし,基準債権の総額が多額である場合には,それに応じて,計画弁済総額を増額しなければならない,というものです。

 ●表,入ります。

 給与所得者等再生の場合には,さらに,可処分所得の2年分に相当する額であることが法定されています。

 

 

無異議債権等の総額

基準債権総額

最低弁済基準額

3000万円以下の場合

100万円未満

基準債権総額

100万円以上500万円未満

100万円

500万円以上1500万円以下

基準債権総額の5分の1に相当する額

1500万円超

300万円

3000万円を超え,5000万円以下の場合

 

無異議債権等の総額の10分の1以上

     

※無異議債権等の総額・・・無異議債権の額及び評価済債権の額の総額から住宅資金貸付債権の額,別除権の行    使によって弁済を受けることができると見込まれる再生債権の額及び民事再生法84条2項に掲げる請求権の額を除いたもの

※基準債権総額・・・無異議債権の額及び評価済債権の額の総額から別除権の行使によって弁済を受けることができると見込まれる再生債権の額及び民事再生法84条2項に掲げる請求権の額を除いたもの

 

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