法人・個人事業主の自己破産のメリット、デメリット、費用 - 事業再生と承継・M&A全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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対象:事業再生と承継・M&A

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閲覧数順 2017年02月26日更新

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法人・個人事業主の自己破産のメリット、デメリット、費用

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債務整理

1 破産のメリット

 破産手続では、特別清算手続や民事再生手続とは異なり、債権者の同意は不要です。そして、破産手続は固定主義がとられていますから、破産手続後の収入が弁済等に充てられることはありません。

 また、破産手続には、否認権の制度(破産法160条以下)が用意されているので、手続内で詐害行為や偏頗行為が行われた場合に、その効力を否定することができます。

 また、破産手続には、債権確定の制度(破産法124条以下参照)もありますから、債権を迅速に確定することができます。

 さらに、後述する、破産手続のデメリット(厳格な手続、高額な予納金、時間がかかる)を少しでも軽減しようとする試みとして、東京地方裁判所では、少額管財手続という手続が用意されています。

 

2 破産のデメリット

 破産手続は、手続が厳格なうえ、破産の申立て時に裁判所に予納金を納める必要もあり、通常、破産開始決定から破産終結決定までには長い時間がかかります。

 また、経営者としては、苦労して築き上げた会社を失うことになります。特に中小企業の場合、会社の破産と同時に経営者個人も破産を余議なくされるでしょうから、経営者個人の資力も失われ、金融機関からの借り入れもできないでしょうから、従来のような会社経営を継続することは通常、不可能となるでしょう。

 そして、破産者も取締役になることができますから、親族内のだれかを代表取締役とすることで、金融機関からの借り入れも可能となり、引き続き、会社経営を行うことが可能となることもあります。

 経営者が債権の意欲を完全に失くしており、適切な後継者が見つからず、債務を大幅に縮減しても、会社の立ち直りは不可能であるような場合には破産を選択することになるでしょう。

 破産手続は、事業承継に際しての最終手段として考えられます。

 

3 保証人

 東京地方裁判所は、法人の破産手続を申し立てた場合、保証人についても破産または民事再生手続をとるように指導しています。

 破産した個人については、免責および復権の手続が定められています。

 免責とは、破産者について、破産手続終了後の残債務について支払わなくてもよいとする制度です(破産法253条1項)。

 破産者は、一定の資格につけないとする資格制限があります。

 

□破産手続の予納金基準額(東京地方裁判所 平成18年2月6日現在)

①同時廃止事件

即日面接事件

10,290円

上記以外

15,000円

②管財事件(自己破産申立事件)

法人管財事件

20万円および法人1名につき12,830円

個人管財事件

20万円および個人1名につき16,090円

③管財事件(債権者破産申立事件および本人申立事件)

負債総額

法人

自然人

5000万円未満

70万円

50万円

5000万円~1億円未満

100万円

80万円

1億円~5億円未満

200万円

150万円

5億円~10億円未満

300万円

250万円

10億円~50億円未満

400万円

400万円

50億円~100億円未満

500万円

500万円

100億円~

700万円~

700万円~

④関連事件や大型事件等の特別な事件の場合には予納金額が変更される場合があります。

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