本当に「ニーズ」があるのか？　１

私がいつも肝を命じている案件があります。いえ、私が失敗したというのではないのです。どちらかといえば、何もできなかったことを後悔している話です。

創業まもない頃は、経営者からいただく仕事にそれはそれは「イソギンチャク」のようにくっついては雑用、御用聞きのような仕事をしていました。その姿は「コンサルタント」ではないですね。

だいたい何か新規の事業を手がけた時、不安になる経営者がいるでしょ？そういう方々から、仕事をいただきました。おかげで、今は肝が据わるようになりました。

さて、業種はあげることができませんが、ある卸売りの会社がアンテナショップを作り、一般個人のお客さまにも販売するというお店でした。それまで、業務用のものを小包装に入れ替え店頭に並べ、実演販売もしているようなお店でした。

ある大手のコンサル事務所が入ってましたから、経営的な戦略などについて、私はほとんど蚊帳の外で眺めさせられていたかっこうでした。

それでも、店内の装飾やレジの業務のやり方を教えてあげたりと少しばかりお手伝いをし、少ないですが報酬もいただきました。

オープンから半年、あえなく閉店になりました。

卸売りに専念するようになったそうです。

何がいけなかったのでしょうか？

私は「ニーズ」が本当にあるのかどうか、考えていなかったと思います。小包装にしたものはスーパーでもあります。しかも、近くに低価格で・・・。

「なんだったのでしょうか？」とやりきれなさがあります。あれから、自分も真剣に本当に「ニーズ」があるのか？いろんな案件をさわるたびに、自分に問いかけています。時には、クライアントさまにも「現状では難しいこと」や別の観点からもう一度、考えてみるようにとアドバイスもしています。

大事なことです。あなた様の仕事、本当に「ニーズ」があるのか？