- 牛田 雅志
- ブレインリンク・コンサルティング株式会社
- 税理士
対象:会計・経理
社員の誰よりも早く出勤し、社員の誰よりも仕事をこなし、営業の最前線で従業員を引っ張っていく・・・。創業時にだれもが経験した仕事への取り組みです。最初からお客様がいた会社なんてありません。お金も人脈もすべてゼロからのスタートだから当然です。
ただ、事業を続けているとヒット商品が出たり、人に助けられたりして、企業としての体裁が整ってきます。今まで自分がやってきた仕事を社員に権限委譲できるようになり、また社員のおかげで利益が上がるようにもなります。そこで、経営者は「お金」と「時間」という宝物を手に入れることになります。
お金と時間に余裕ができると今までやりたいと欲していて出来なかったことをしていきます。
例えば(男性経営者の場合)・・・
重役出勤と重役退社
平日ゴルフ
夜のお付き合い等々
要は自分勝手に遊び呆けてしまうということです。
「重役出勤、平日ゴルフなにが悪いんや!これを目標に一生懸命頑張ってきたんや」と自分勝手な理屈をつけてその行動を正当化します。
さて、視点を変えてみましょう。社員たちはそんな社長をどう思っているのでしょうか。
「今まで精一杯頑張って働いてきたから遊ばしてあげよう」「夜のお付き合いを通じて人脈を広げ営業活動をしてくれている。もっとお金を使って遊んで欲しい」
とは、ほとんどの人は考えていないでしょう。
「おれたちに働かせておいて何を遊んどるんや。少しは働かんかい。」「そんなに金が余っとるんなら給料あげんかい」
と自分中心に物事を考えています。誰も遊んでいる経営者の弁護はしてくれません。会社の掲げる目標が「早くお金を稼いで誰かに仕事を任せて楽して生活しよう」であるなら問題はないですが、「顧客満足」や「社会貢献」というビジョンがある会社では、スタッフから共感を受けることはないでしょう。