- 税所 彰
- リソース キャリアコーチ
- キャリアカウンセラー
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
戦後において教育の目的は一貫して「学力」を伸ばすことに
ありました。 「学力」さえあれば、後の人生は何とかなる、という
教育観だったのです。
ところが近年、学力・知識偏重の教育が反省されて、「学力」
以外の能力、対人能力や問題解決能力などがいわゆる
「生きる力」としてクローズアップされています。
学力の高い人が対人能力や応用力も高い、という相関性は
ない、というのはもはや通説といってもいいでしょう。
企業側も、最近では学歴だけに頼った採用はせず、対人
能力や創造性の高い「自律型」の社員を求めるようになって
います。
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日本社会は、バブル崩壊後から徐々に変化を遂げて
います。この変化を「近代社会」から「ポスト近代社会」への
変化と捉えることができます。
「近代社会」とは大量生産中心の産業社会であり、価値観や
社会規範は安定しており、個人はこれに順応することが
求められました。しかし現代は価値観が多様化し、市場の
ニーズも変動的で細分化されてきました。個人はこの変化
に対応して創造性、柔軟性が求められたのです。
「学力」は「近代型」能力の典型であり、対人能力や問題解決
能力こそが「ポスト近代型」の能力だ、というわけです。
社会の将来が不確実で不安定なリスク社会となったため、
人生を予測することもより困難になりました。ひとびとは
自分のキャリアを固定的に捉えるのでなく、変化に適応
する必要が生じているのです。
「学力」が否定されているのではありません。「学力」以外の
対応力、適応力といった「ポスト近代型」の能力の比重が高まって
きた、というべきでしょう。
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