今回は、社会起業家に関する議論の中で
「これはソーシャル・ビジネスか?」 これも非常に重要なことなので、社会起業家を 目指す人は是非3回は読んでみてください。 では、本題に入ります。 何事も、 そして、その底流の非常に見えにくいところには、 その大きな構造を作り出す、 つまり世の中の一切の物事は表層的なものから深層的なところまで 幾重もの構造から成り立っているわけです。 ところが、これだけ社会起業家、ソーシャル・ビジネスという キーワードが普及してきた現在にあっても、 「これはソーシャル・ビジネスか?」 ひとつのみを取りあげて社会起業やソーシャル・ビジネスを 語ろうとするからに他なりません。 具体的に見ていきます。 主に、 「これはソーシャル・ビジネスか?」 「誰が社会起業家か?」 という議論には、次のような議論があります。 例:そもそも社会性のない会社はありえない。 ありえないのだから経営者は皆、社会起業家でないか? ・戦略、ビジネスモデル、マーケティングに関する議論 例:目標設定やプロセスが独創的でなければ、 例:投資家に大きなお金が流れていく上場企業の場合 どんなに社会貢献してもソーシャル・ビジネス とは呼べないのではないか? 例:社会起業家といいながらも、自身の名誉や 地位のためにおこなっている人が本物の 社会起業家といえるのか? 以上のようにこれら4つの視点、議論があるわけです。 断片的なそれぞれの視点とポジションから議論が おこなわれているため、社会起業というものが ますます分からなくなってしまう。 例えば、 「お菓子を通して豊かな家庭づくりのお手伝いをします」 というビジョンを掲げる会社があるとしましょう。 それは、コンセプトにおいては「社会性」をうたい ソーシャル・ビジネスであるかもしれません。 会社が上場しており、あくまでも目指すは業績アップ! ということです。 「しかし戦略やコンセプトは良い」・・・ しかし、少なくともこれらの議論で言える事は、 だろうなということです。本質的に物事は、底流を流れる 深い構造が変革されてはじめて、本当の意味で表層的な 部分も変化していくからです。 つまり、「社会性」があり、「戦略に独創性」があったとしても 「IPO(上場)を目指し、年収1億円が人生目標だ!」 といって従来の社会・市場構造やメンタリティを良しとするならば それは社会起業家とはいえないでしょう。 今の社会構造に疑問を持ち、今の社会の価値観に疑問を持ち、 それをもより良く変えていこう!と考えている人たちが 社会起業家であり、ソーシャル・ビジネスであると思うのです。 いろんな議論が飛び交い、 「これはソーシャル・ビジネスか?」 ここで明確に、なぜそういった疑問が起こるか についてお伝えしました。
「だれが社会起業家か?」
というような混乱がなぜ起きるのかについて、お伝えします。
「目の前の事象や出来事」
は、氷山の一角に過ぎず、その下には、
「ある時間軸で見たときのパターン」と、
さらにその下には、
「そのパターンを作り出している大きな構造」
があります。
「集団、個人のメンタルモデル」
というものが厳然と存在している。
「だれが社会起業家か?」
と混乱してしまうのは、この4つの視点のうちいずれか
・コンセプトにおける議論(目の前の事象や出来事)
つまり社会問題の解決を実践していない会社なんて
(ある時間軸で見たときのパターン)
ソーシャル・ビジネスではない?
・社会構造、市場構造に関する議論(大きな構造)
・メンタルモデルに関する議論
しかし、これを無視して、
しかし、事業自体に特に独創性は見つからずその
といった会社がソーシャル・ビジネスと言えるのか?
その他「メンタルモデルは良い」「構造は悪い」
という具合に終わりがありません。
ここが議論が混乱する理由なのです。
・社会構造、市場構造をより良く変革
・メンタルモデルをより良く変革
ここがないと、ソーシャル・ビジネスとは言いにくい
「だれが社会起業家か?」
という質問を受ける機会がけっこうあるので、
このコラムに類似したコラム
リサイクルショップでも新旧交代 中山おさひろ - 起業コンサルタント(2013/05/03 20:58)
英動詞で鍛える起業力【bow】 菅原 茂夫 - 税理士(2012/01/25 12:00)
プチ起業から始めてみよう。 小林 コトミ - 起業コンサルタント(2012/01/18 16:11)
今日から始めよう!英動詞で鍛える起業力【accelerate】 菅原 茂夫 - 税理士(2011/12/22 12:00)
お客様は神様ではない 野本 愛貴 - 起業コンサルタント(2010/09/29 21:35)