- 喜多 元宏
- キャリアナビゲーター・教育アドバイザー 教育アドバイザー・キャリアナビゲーター
- 東京都
- キャリアカウンセラー
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
リカレント教育
文科省の90年代からの大学院増員計画により9万人いた大学院生は今や26万人にもなった。当然、市場での受け皿も厳しいものになり、高学歴ワーキングプアーなる言葉も出てきた。しかし、欧米のビジネスマンだけではなく最近はアジア地域でのビジネスマンもその分野のプロフェッショナルとして修士号くらいはざらに取得している。日本だけが先進国の中で高学歴ではないのではないか?つまり高等教育の共通言語(プロフェッショナル経営言語)が伝わらないのである。これではグローバル社会には通用しがたい。
先に述べた学位の違い(専門学位である財務や会計とジェネラル学位のMBA)すら気がつかない人も多い。
かつて日本製品というもので世界を席巻したが、人間のコミュニケーション力となれば未だに日本人は非力ではないか?他人種における多種な社会における揉み合いが弱い。
確かに専門職大学院は定員割れをし始めていて廃校に近い学校もある。だからといって万人皆同じ人生を歩むわけではなく、やはり自分の可能性に挑戦することも重要である。受け皿がないと嘆くのではなく人生に挑戦するためにも社会人大学院を目指してもらいたい。
かつてのように企業の中に膨大な仕事量があり、それを処理するだけで企業の繁栄永続が成り立った時代と違い、今は、利害の明確な企業社会だけに視野が狭くなっていて、同種族だけでは発想がブレークスルーしない。リカレント教育に代表されるように、異業種異人種のるつぼであるプロフェッショナルスクールに入学し、そこで新しい発想や自己の発見をすることで、新たなビジネス発想が生まれることもある。それを企業に持ち込む。さらに企業の状況をスクールに持ち込むというレシプロが重要と考える。
NPO法人GEWELが働く男女を対象に行った調査で、人材の多様性が企業業績を向上させると考える人が過半数。調査は08年に行われ外資系や日本企業に勤める男女一般社員・管理職ら10,357人が回答した。この調査は示すように多種多様な人材が豊富にいる企業には付加価値が存在すと思われる。
自分の経験から言っても、いかに社会人大学院は面白いか、行き詰まった諸君には人生打破する上でも挑戦し楽しいんでもらえれば、見えなかった自己の発見に気がつくであろう。何も留学しなくても国内でも十分に効果はある。キャリアに迷うビジネスマンに薦める。
リカレント教育とは簡単に言えば、学校教育を一旦終了し、社会人として職業の世界を経験し、そこでの問題点を解決するためや企業では得られない専門的な知識や人脈などを得る為に、学習の場に戻っる。その後、さらに職場に戻り、以前の状況を解決するというように繰り返し学習の場と職場を繰り返す教育経験である。
リカレント教育の利点は
◆企業では得られないより専門的な知識を大学院で得る
◆視野の広がりの可能性。鷹の目と虫の目。
◆大学の教育は全体俯瞰。経験は断片であり偏り経験でしかない。
◆新たな異種人脈を得る
◆企業社会と大学との相乗効果
◆自己発見といったところである。
視野狭窄からの脱皮である。
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