住宅断熱基礎講座/自然系断熱材の誕生−1 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家

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対象:住宅設計・構造

山崎 壮一
(建築家)

閲覧数順 2017年08月18日更新

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住宅断熱基礎講座/自然系断熱材の誕生−1

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住宅断熱基礎講座 04.高気密・高断熱は様々な工法へと向かう
04-12:自然系断熱材の登場

 内断熱には主にグラスウール、ロックウール、セルロースファイバーといった繊維系断熱材が用いられ、外断熱では主にプラスチック系のボード状硬質断熱材が用いられ、パネル工法においても概ねこれらのいづれかの断熱材が用いられています。

 プラスチック系として住宅用断熱材に使用されているのは主にポリスチレン(ビーズ法ポリスチレンフォーム、及び押出法ポリスチレンフォーム)、硬質ウレタンフォーム、及び高発泡ポリエチレンで、ポリスチレンやウレタンについてはその成形時に発泡剤や難燃剤、樹脂モノマーが加えられ、それらの放散やリサイクル上の問題が指摘されています。

 火災などによる燃焼時や廃棄時にはウレタンからはシアンガスやリン酸化合物の有毒ガスが発生するため、人体や環境への影響も懸念されています。またポリスチレンからは人体への影響は少ないとされていますがスチロールガスが発生し、その中でポリエチレンについては燃焼時の有害性も少なくプラスチック系の断熱材の中では最も人体や環境への負荷が少ないと言われています。製品としては旭化成建材の「サニーライト」があります。

 繊維系断熱材については、グラスウールやロックウールといった無機質系のものに対してセルロースファイバーは自然系素材として木質繊維系という範疇に入れられ、近年ではホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物、即ち、VOC問題が大きく取り上げられるようになると、他の建材が低ホルム、ノンホルムを掲げ、同時に自然素材が流行りはじめると、その波は当然、断熱材にも及ぶようになり、今では様々な自然系断熱材が日本の市場に入って来るようになりました。

 木質繊維系ではセルロースファイバーの他に炭化コルク、セルロースウール、綿状木質繊維、軽量軟質木質繊維、植物草茎繊維のフラックス(亜麻)繊維、ハンフ(大麻)繊維、ココヤシ繊維、動物繊維ではウール(羊毛)断熱材があり、セルロースファイバー以外の殆どの自然系断熱材は海外からの輸入に頼っているのが現状です。
(自然系断熱材の誕生−2 に続く)

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