沖縄 −琉球古民家3− スケール感 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

村上 春奈
村上建築設計室 
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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沖縄 −琉球古民家3− スケール感

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コラムあれこれ 沖縄
沖縄の旅で滞在した古民家のつづきです。

今回、いくつかの琉球古民家に滞在して考えさせられたことの一つが、そのスケール感です。

沖縄の文化や生活習慣、また小柄な人が多いことも関係しているのかもしれませんが、豪邸を除いて、多くの古民家はとてもコンパクトな間取りで、面積も小さめ。
メインとなる部屋は畳敷きなのですが、今回滞在していた建物で、何気なく「この部屋は8畳なのかな〜」と感じていたところ、よーく畳の枚数を数えてみたら、なんと4畳半。
普通の家の4畳半というと、狭い印象を受けることが多いと思うのですが、沖縄では違っていました。4畳半なのに、とてもゆったりとした感覚を得られたのでした。

これは、やはり建物の開放性によるものでしょう。
普通の家の4畳半は壁に囲まれることが多いと思いますが、沖縄の古民家は大抵、畳敷きの部屋の延長に板張りの縁側があり、縁側との境の障子は開け放たれています。さらに、縁側から外へ開放され、視線も風も通り抜けます。

屋外の領域と一体化した室内。

自然の濃い沖縄では、建物の中にいても、自然に内包されているという意識が強く感じられますが、街中の住宅密集地などでは、その感覚はなかなか得がたいものだと思います。
家はシェルターとしての機能をしっかり満たしつつも、自然との関係を積極的に図ることの大切さを、古民家の滞在を通して再認識したのでした。

村上建築設計室

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