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従業員積立金の不正流用で実刑判決

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雑感 業務その他
従業員の積立金を受講生への返還金に流用したことで、業務上横領の罪に
問われた猿橋元NOVA社長に実刑判決が下された。
26日14時55分asahi.com記事はこう報じた。

経営破綻した英会話学校「NOVA」(大阪市、破産手続き中)の社員らの
積立金3億2千万円を受講生への返還金に流用したとして、業務上横領の
罪に問われた元社長猿橋望被告(57)に対し、大阪地裁は26日、
懲役3年6カ月(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
樋口裕晃裁判長は「福利厚生のために積み立てられてきた資金を目的外に
使い、経営の行き詰まりを切り抜けようとした犯行に酌量すべき点は
見いだしがたい」と述べた。
倒産を防ぐためで違法性はないと無罪を主張していた被告・弁護側は
控訴する方針。
判決によると、猿橋元社長は07年7月、自らが会長を務めていた社員らの
互助組織「社友会」の銀行口座にあった3億2千万円を、実質支配していた
関連会社「ノヴァ企画」の口座に無断で移して横領。
解約した受講生への返還金の一部にあてた。
判決は、犯行当時、NOVAは解約時の清算方法などをめぐって受講生との
トラブルが相次ぎ、経済産業省による一部業務停止命令を機に資金繰りが
極度に悪化していたと指摘。
猿橋元社長は経営トップとして窮状を知り尽くすとともに、社友会の
会長を長く務めた経緯から、社員らの積立金を返還金に流用することが
目的外使用にあたるという認識を持っていたと述べた。
そのうえで「流用した資金を活用しても経営が大幅に改善する可能性は
乏しく、元社長には返済のめどがないという認識もあった」と認定。
弁護側の「会社の倒産を防ぐためで、返還金にあてた後には返済する
つもりだった」とする無罪主張を退けた。


経営破たん寸前の会社が、従業員の財産である積立金を流用して事業資金に
使ってしまう事例は多々あるのではなかろうか。
しかし、従業員積立金は、あくまで労働者たる従業員の財産であって、
会社の財産ではない以上、不正流用であれば、流用した経営者の横領
ということになってしかるべきであろう。

会社が管理している資金を全て被害者救済に当てるべきだという考え方も
あり得ようが、会社の全財産を被害者救済に当てるのは分かるが、
従業員もある日突然、仕事を失うことになるわけで、被害者でもあるのだ。
それに、被害者の会の皆様には理解されないかもしれないが、
会社を清算して残された残余財産の配当は、税金が最優先され、
その後に労働債権としての従業員給与が配当されて、その後の残りが
被害者救済に当てられるというのが、現行法なのだ。

従業員の救済が優先されると言うことを念頭に置けば、会社が管理している
財産であっても、従業員のものが保護されて当然なのだ。

これをマンション管理会社の破綻事件に置き換えてみれば理解されやすい
のではないか。
マンション管理会社が徴収する修繕積立金は、あくまでそのマンションの
住民の財産である。
会社が管理しているものを全て被害者救済に当てるということになれば、
会社が管理していた修繕積立金はマンション固有の財産ではなく、被害者
救済のために当てられることになり、マンションの修繕が不可能になって
しまうではないか。
あくまで、修繕積立金はマンション管理会社のものではないのだ。

コレと同じことで、従業員積立金は、会社のものではない。
したがって、猿橋元社長が不正流用したことは横領に当たることになる。
もし猿橋元社長が主張するように、借りただけというのであれば、従業員
全員がNOVAへの債権者ということになろうが、従業員は猿橋元社長に
貸付けを行った意識のある従業員は皆無であり、また、裁判で主張するなら、
印紙を貼った借用書が提出されてしかるべきではないのか。

それも契約当時の印紙が貼られていなければならない。
印紙は毎年微妙にデザインが変わるため、例えば、税務調査の事前準備で
印紙を貼ればいい、では済まないんですね。
当然、税務調査官は、印紙のデザインの違いに気付くわけで、懈怠税を
追徴されるのがオチである。

裁判で認めて欲しいのであれば、証拠を揃えるべきであろう。
状況証拠だけでも認められるケースもあろうが、本件は、裁判長の言うように、
本件借り入れで経営状況が好転する見込みが無いのだから、状況証拠として
認められるケースではない。

横領は完全に犯罪ですから、実刑判決も当然ではないかと思いますね。

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