- 前田 紳詞
- 代表取締役
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
毎日、世界中で景気や社会情勢に関する統計データが発表されます。
毎週、多くのデータを元データまで調べて現状分析を行い、いくつか気になるデータをピックアップして解説しています。
インターネットのおかげで誰もが世界中のデータベースにアクセスすることが可能になりました。
統計データを調べるには、ニュースを見るか、図書館等で印刷物を調べるしかありませんでした。
しかし、今は誰でもいつでも発表元のHPにアクセスすればデータを見ることができます。
日本の内閣や日銀が発表する景気指標データから米国の商務省や労働省が発表する統計データまで、いつでも誰でもアクセスできます。
先日はインドや中国、ブラジルが発表する物価データを政府系HPからチェックしました。
海外のものは多くが英語になっています。ブラジルはポルトガル語です。しかしGoogleの翻訳サービスを使えばいかなる言語でも大まかな内容を理解することができます。
これが今、世界で起きている「新しい現実」です。
ニュースを見てもデータを知ることができますが、元データを調べると報道されていない多くの注目すべき内容を理解することができます。
先週は総務省から失業率が発表されました。日本の失業率は5.2%です。
同時期に発表された米国の失業率は9.5%ですので日本はまだ”マシ”ということになります。
総務省のHPを見てみると今回、特別にデータが一つ追加になっています。
休業者:一時的に仕事に従事しなかった者―雇用環境の現状を幅広くみるために その2
というものです。
5.2%に含まれていない、休業状態にある人のデータです。この人数を加えると失業率は7%を超えます。
このデータをあえて載せた意味は何でしょうか?
あくまで憶測ですが、
選挙を控えた政府としては失業率の悪いデータは発表したくありません。報告書を作成している人たちは本当の実態を知ってもらうため、分からないようにいろんな手を使います。
このデータも大変悪い実態を知らせるための隠れた手段かもしれません。
統計や政府の白書にはいろいろなところで隠された暗号があると言われています。
暗号を知るためには原本を見るしかありません。
今回の失業率について解説したブログをお読みください。
「日本・アメリカ・EU、ともに5月失業率チャート悪化」
http://www.moneykiso.com/blog/2009/07/5.html
参考:総務省 労働力調査データHP
http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm