- 青松 敬明
- ビジネスナビゲーター
- ビジネスコーチ
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
なんていう電話が時々かかってくる。
「○△実業」も「☆□」さんも知っているのならそれでも構わないのだが、初めて掛けてきてこれはないはずである。
別に人さまの電話の掛け方に文句はないのだが、少なくともこの人の持ってきた話がどんなに良い話であっても、なかなか信用する気にはなれない。
少なくとも人に何か用があるから連絡してきているにもかかわらず、どこの誰かがまったく分からない。いや、それは「○△実業の☆□」で分かっているのだが、何をしているのかがまったく分からない。
とにかく、人さまの電話の仕方なので目くじらを立てるつもりはないのだが、この人、間違いなく受注率は低いはずである。
そもそも電話なんていう、人の仕事を突然妨害するような機器を使っていながら、さらに土足で踏み込んでくるような感は否めない。
せめて、「わたくし、投資のご紹介をさせていただいている○△実業の☆□と申しますが、、、」とでも言われた方が、その次のこちらの言葉が出し易いっていうものである。
それでなくても、人間というもの、初めて受ける電話には警戒しているものである。
昔、「住友商事」という一般の人にはほとんど馴染みのない会社にいたことがある。
飛び込みで電話をして、「住友商事の青松ですが、、、」なんて言っても、相手は「は〜?」てな感じである。
「住友商事という、貿易会社の青松ですが、、、」と言っただけで、相手の警戒感が少し弱まったのか、「貿易会社さんですか、、、弊社に何か、、、」みたいな感じで会話が少しは弾んだものである。
もっとも、人間社会においては、全て相手のある話なので、相手がこっちが考えるほど人間関係を考えていなければ、こうはいかないこともあるが。
少なくとも、仕事の確率を上げるためには、相手の警戒感を弱める行為を積極的に行っておいて損はないと思うところである。
そうでないと、初対面を制する確率が落ちるような気がするのである。
まったく余談であるが、たいていの会社では宴会のアレンジなどは若いモンに任されるものである。
このワタクシが3年目くらいになったときに、若いモンに忘年会のアレンジを任せたのだが、当日会場に行って、「住友商事で予約しているはずなのですが、、、」と店員に聞いても、「予約入ってません」の一点張りである。
「間違えたか。。。」と店を出ると、店の外には、「住吉商業様御一行」という看板が立てられていた。
そう、若いモン、「住商で予約をお願いします」とだけ言ったのだった。
*「会社名だけの電話」より転記しました。