12月も中旬だというのに暖かい日が多いですね。おかげで私はまだ電気ひざ掛けしかつかっていません。この冬は光熱費が少なくて済むかも
さて、今月の小さな雑誌「PHPスペシャル」、特集は「いいことを引き寄せる『捨て方』」。
時節柄、大掃除や断捨離などに役立つ情報がたくさんあるので、興味のある方はぜひ本誌をご覧ください。
私の「働く女性のための相談室」の今回のお悩みは、転職の相談をしてきたできる部下を引き留めていいものかというご相談です。
今回の件にかぎらず、私がずっと気になっていることのひとつが、日本人には許可を求める人が多い気がするということです。
たとえば、有給休暇をとるとき。有休は権利なので、上司の許可は不要なはず。まして、休む理由の説明義務もありません。それなのに、事情を聞かれ、それに答え、そのうえで許可をもらうというのはおかしいと新人時代からずっと思っています。
もちろん、休みをとる以上、まわりに迷惑がかからないように調整や配慮は必要ですが、それは休む本人が準備すればいいことですよね。休む予告は必要ですが、許可が必要な理由がわかりません。もし休む理由を聞かれたら「私用で」と言えばいいし、詳しく聞かれたら「個人的なことで」と言えば充分です。(急な休みや長い休みなど、まわりに迷惑がかかりそうなときは説明が必要です)
他には、「退職願」というのもとても不思議な制度だと思います。退職するしないは本人が決めることで、上司や会社が許可を与えるものではないと思うので、「辞めさせてくれない」というニュースを見るたび理解に苦しみます。
さらに、社会人になった子どもが自分の進路について親に許可を求めるのも昔から不思議でした。自立した大人であれば、報告はしても、いちいち許可を求める必要はないのではないでしょうか。できれば自分の選択に賛成してもらいたい、反対されたくないと思うのは当然です。だからといって、反対されたら決断を翻すというのはその程度の決断だったということなのか、これも理解に苦しむところです。
仕事上で許可が必要なことはたくさんあります。でも、無力だった子供時代と違って、大人になれば人生において何か決断するとき、誰かの許可が必要なことってそうそうないですよね。他の人の意見やアドバイスを参考にすることはあっても、言われたとおりに従うのは、人生の主導権や決定権を手渡し他人に振りまわされてもいいと言っているのと同じです。
反対に、他人の人生に意見やアドバイスはしてもいいですが、脅したり命令したりするのは過干渉です。部下や子どもに対してもそんな権利はありません。主従関係ではないのですから、たとえ賛成できなくても最終的には本人の意思を尊重すべきです。
自分で決めて自分で責任をとることは慣れないと怖いかもしれませんが、たとえ失敗しても自分で選んだことなら誰のせいにもできないので自力でなんとかするしかなく、たいていはなんとかなるのでそれが自信を育てます。そうすると、自然に他人の決断も尊重できるようになり、人間関係の不安や不満が激減するはずです。
このコラムの執筆専門家
- 藤井 雅子
- (東京都 / 心理カウンセラー)
- メンタルエステ ココロの部屋
カウンセリングはココロのエステ
自分を好きになれない、自信がない、思ったことを上手に表現できない、人目が気になって仕方ない、不安やイライラで毎日が楽しくない、甘え下手・・でもどうしていいかわからない、そんな悩める女性たちを心から応援します。ぜひ一度ご相談ください。