紫陽花の季節ですね。近所でさまざまな種類が見られて楽しいです。先日、ひまわりとハイビスカスの小さな鉢を買ったので、ビオラが終わったベランダが明るくなりました。
さて、カウンセリングに来られるのは、結婚を焦っている方もいれば、結婚がうまくいっていない方、子育てに悩んでいらっしゃる方とさまざまです。
つまり、結婚して子どもがいれば幸せとはかぎらない、結婚や出産は幸せを保証してくれるものではなく、むしろ関係者が増えるぶん問題が起きたときに複雑化しやすい、ハイリスクハイリターンな一種の賭けのようなものだとつくづく思います。
3組に1組が離婚すると言われていますが、じゃあ2組は安泰かと言えばそんなことはなく、女性が経済的に自立できていればもっと離婚は多くなると想像します。だからこそ、女性の経済的自立はとても大事だと思います。お金のために別れられないという悲劇を避けるために自分を養える経済力は必要かと。
私は夫婦別姓がまだ認められない日本の結婚制度には否定的ですが、家族をもつことを否定しているのではありません。パートナーや子どもの存在はかけがえのないものですから、もちたい人がもてる世の中であってほしいし、そういう方々を心から応援しています。
大事なのは、家族をもつことは義務ではないし、幸せの条件でもないということです。
結婚=幸せ、独身=孤独で寂しい、なんてイメージは偏見もいいところ。実際は、結婚して子どもがいても幸せを感じられない人もいれば、おひとりさまでもハッピーな人もたくさんいるのに。
結局は、自分ひとりでも満たされているかどうかだと思います。家族と言えども他人であり、他人の存在で自分の寂しさを満たすのは依存です。
ひとりではいられないから誰かが必要という関係性では、その相手に振りまわされることになり、いつまでたっても心の安定がしにくくなります。
誰かの存在がなかったら不安でたまらないとしたらそれは依存の可能性大。大切な存在で失ったらとても悲しいけれど、思い出を宝になんとかやっていけると思えるのが成熟した関係のイメージです。それぞれが1で足すと2以上になり、ひとりに戻ったとき1以上になっていると理想的ですね。
私は昔から結婚式で「幸せにします」というセリフを聞くたびに、猛烈な嫌悪感を抱いていました。私はパートナーとは対等の関係でありたいので、お互いに協力して双方が幸せを感じられる関係が理想で、今もそれは変わりません。だから恋愛しても結婚に至らず独身のままなんでしょうね。でも、納得してるのでぜんぜん不幸だなんて思ってません。
よく、ひとりは寂しいと言われますが、私は寂しいどころか、自由万歳! ひとり旅歴も30年近く。当時はどこに行っても自殺志願者と間違われたものですが、今は「おひとりさま」が増え、ずいぶん過ごしやすくなってきて嬉しいです。
これからますます世の中は多様化していくでしょうから、結婚、出産、子育てもいろいろな形態が認められるようになる可能性があります。適齢期という言葉もなくなるかもしれません。
寿命が延びた今、中高年になってから、気の合う同性と養子を育てるなんてことだって充分ありえるでしょう。いつどこでどんな出会いが何度あるかわかりません。だからこそ、いつでもチャンスがつかめるよう今ある程度動ける自由を確保しておきたい。そのためには精神的経済的自立が必要なのではと思います。
「〇〇だからこうあらねば」という古い固定概念にまどわされないで、それぞれが快適で納得のいく生き方のできる世の中であってほしいと強く願っています。
このコラムの執筆専門家
- 藤井 雅子
- (東京都 / 心理カウンセラー)
- メンタルエステ ココロの部屋
カウンセリングはココロのエステ
自分を好きになれない、自信がない、思ったことを上手に表現できない、人目が気になって仕方ない、不安やイライラで毎日が楽しくない、甘え下手・・でもどうしていいかわからない、そんな悩める女性たちを心から応援します。ぜひ一度ご相談ください。