住宅断熱基礎講座/01-3:砂漠の家(2) - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家

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対象:住宅設計・構造

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住宅断熱基礎講座/01-3:砂漠の家(2)

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住宅断熱基礎講座 01.日本の住宅、その過ちの歴史
 まず「砂漠の家」の成り立ちについて考えてみると、ギリシャをはじめ地中海沿岸やオリエントには有史以前から優れた石造文化があり、西欧でもイタリアなどの南の地域では圧倒的に建物は石や煉瓦で造られていますが、北に行くほど木造の建物が多くなり、半分が木、半分が石や煉瓦で造られているハーフティンバーと呼ばれる形式のものもあります。

 それらは、その土地特有の自然条件に対応して造られてきた固有のスタイルと考えられますが、人間の営みが集落や都市国家的な規模から、支配・非支配の関係が拡大してゆくと、中央の建築様式がその自然、風土、気候条件を越えて周辺に広がってゆくことになります。

 西欧の組積造は、例えばローマ建国以前から高度な石造文化を持っていた先住のエトルリア人がイタリア半島におりましたが、概ねローマ時代にカエサルのガリア遠征によってその高度な建築技術がヨーロッパ各地に広められたという感じがします。と言うのも、現在に至る西欧の著名な都市の多くが実はかのローマ帝国の前線基地だったからです。

 では何故、西欧で石やレンガによる組積造が受け入れられていったのかと言えば、西欧が石材に恵まれていたからだ、とは単純には言えません。

 砂漠地帯においては勿論、家を建てられるほどのしっかりとした木材の入手は困難でしたから、土や日干しレンガ、石といった身近な素材を利用するしかなかったとは言えるでしょう。

 しかし、西欧が森林資源に恵まれていなかった訳ではありません。

 古代のギリシャは緑豊かな土地だったと言われます。

 レンガを焼くためにその森林の多くが伐採されたために今のような緑の少ない乾いた土地になってしまったという説もあります。

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画像1:砂漠の家(モーリタニア)
画像2:ハーフティンバー(イギリスのチューダー様式)