私事ですが、11月いっぱいで7年半勤めたメンタルクリニックを退職しました。カウンセリングが途中で終わってしまった方々には本当に申し訳なく思っていますが、私なりに引継ぎはしましたので、どうか次の担当者と改善を目指していっていただければと願っています。
クリニックは、2012年5月から2014年12月までは週2日、その後は週1日の非常勤でしたが、とても多くの方のお話を聴かせていただきました。
私はそれまでEAPという産業領域でのカウンセリングが中心だったのですが、組織のなかでも精神疾患が不調になる方がとても多かったので、医療に関してもとても興味がありました。とはいえ、臨床心理士の資格をもっていなかったので、医療事務のパートを経て、ようやく心理士の職を得ました。
EAPでお会いするのは組織で働くひとたちですが、クリニックでは、高校生や大学生、さまざまな事情で仕事をしていない成人男女、水商売や風俗で働く女性、警察にお世話になった人、親子、カップル、夫婦、LGBTの方など、私の日常生活では接点がない人も多く、しばらくは衝撃の連続でした。でも、そんな方々のお話を聴かせていただけたことは、確実に私の視野を広げてくれ、何にも代えがたい貴重な財産となっています。
実は、当初は自信のなさが露呈していたのか、何度も直接クレームを言われ、途中で出ていかれてしまったこともありました。とてもショックでしたが、次の予約が入っているので無理にでも気分を切りかえなければならず、今となれば、とてもいいトレーニングになったと思います。
クリニックでは、いつどんな方がどんなお悩みでこられるか見当もつきません。これには本当に鍛えられました。今では基本的にどんな方がいらしても、おどおどしないで対応できる自信がつき、クレームにも耐性がつきました^^。
また、私が勤めていたところのカウンセリングは30分単位でしたが、それまで60分を基本としていたため、時間管理には最後まで苦労しました。(多くの民間のカウンセリングは60分前後)
おまけとして、在職中に医療機関で5年以上働いたことで公認心理師の受験資格が得られ、心理職初の国家資格がとれたのは予想外のラッキーでした。
クリニックでは本当にいい経験ができていたのですが、加齢とともに30分単位で連続で一日最大15人のカウンセリングというのが気力体力的にしんどくなってきました。実は、定休日の月曜はクリニック勤務日だったので、今まで実質的な定休日がなく、きのう、久しぶりにフリーの月曜日を過ごし、とても嬉しかったです。
私はカウンセリングをライフワークだと思っているので、いいコンディションで続けられる自分のペースを大事にしたいと思っています。今後、組織に属さないことへの不安もないわけではないですが、きっとなんとかなるでしょう。
最後になりましたが、クリニックではスタッフやドクターにずいぶん助けていただきました。普段ひとりで仕事をしているので、それがどれだけ支えになったかしれません。心から感謝しています。ありがとうございました。
これからも、クリニックでの経験を活かし、ますます精進していきたいと思っています。
みなさま、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
このコラムの執筆専門家
- 藤井 雅子
- (東京都 / 心理カウンセラー)
- メンタルエステ ココロの部屋
カウンセリングはココロのエステ
自分を好きになれない、自信がない、思ったことを上手に表現できない、人目が気になって仕方ない、不安やイライラで毎日が楽しくない、甘え下手・・でもどうしていいかわからない、そんな悩める女性たちを心から応援します。ぜひ一度ご相談ください。