鎌倉市、固定資産税12年間取りすぎ、全額返還へ - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士
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鎌倉市、固定資産税12年間取りすぎ、全額返還へ

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3日0時56分YOMIURI ONLINE 記事は次のように報じた。

神奈川県鎌倉市は2日、1997〜2008年度の12年間にわたり、
家屋にかかる固定資産税と都市計画税の計算を誤り、
市民約1万2000人から計約1億6000万円を過大に徴収していた、
と発表した。

取り過ぎた分は、09年度中に全額返還する方針。

市によると、過大徴収のミスがあったのは、建築から20年以上
経過した木造家屋など約1万3500棟に対する課税処理。
評価額を計算する際は、建築材料などの価格変動を反映させるが、
97年度以降、材料価格などが下降していたにもかかわらず、
反映させなかった。

市資産税課で昨年8月、3年に1度行う固定資産の評価額の
見直し作業中、誤りに気付いた。
市の要綱では、過大に徴収した固定資産税の返還は過去10年分
までだが、今回は件数や額が多いことを考慮し、要綱を改正して
期間を延長し、全額返還する方針。


これまでも地方税の誤徴収が問題になったことは多いけれども、
後、断ちませんね。

税務大学校でみっちり仕込まれている税務署の職員と異なり、
地方税を担当する職員は、自治体の職員でしかない分、
税務行政のみを担当するわけではないため、どうしても
エキスパートが育たないのですね。

地方議会の議員たちによる政治主導体制もなかなか見込めず、
地方税におけるミスは今後も出てくることが考えられよう。

ただ、今回の鎌倉市のケースは、ミスがあったことは責められても
仕方がないであろうが、規定を改正してでも、全額を返還するという
その姿勢は評価されてしかるべきであろう。

神ではない以上、人間誰しも、ミスはあるもの。
それをできる限り是正することは、当然のことである。

ましてや、税金は国民から見れば、自分の財産を権力的に奪われるもの
でもあるわけだから、より慎重に、より正確であるべきです。

そういう意味では、全額返還を全ての地域に拡げていきたいですね。


確定申告シーズンを迎え、もう一度、昨年の資料を確認しつつ、
ミスがないように、お客様の利益を損ねることがないように、
頑張ろうと、気を引き締めているところです。