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西松建設の裏金・外為法違反事件を考える

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雑感
1月20日に国沢幹雄前社長が、
1月14日に国沢前社長の側近であった藤巻恵次
元海外担当副社長、高原和彦元海外事業部副事業部長
らが外為法違反容疑により逮捕された
西松建設外為法事件について考えてみたい。

西松建設といえば財務体質の強固さで知られた準大手のゼネコンである。

バブル崩壊の際にも、健全経営を旨とした経営体質から
大打撃を受けた他のゼネコンを尻目に業績を伸ばしてきたことからも、
マネーゲームに踊らない体質の会社だと思ってきました。

しかし、昨年発覚したこの事件により、その信頼が揺らいでしまった。

西松建設は、逮捕直前の国沢前社長の辞任を受けて、石橋副社長が昇格。
翌21日には、以下のようなコメントが発表されている。

「当社は、昨日発表致しました新社長のもとで、企業体質の改革にあたり、
内部統制の再構築を中心とした社内改革を協力に推し進め、一日も早く、
透明性の高い、社会から信頼される会社に生まれ変わるべく、
全力をあげて取り組んでまいる所存でございますのでご理解の程、
宜しくお願い申し上げます。
尚、本社法律顧問として、1月20日付、逢坂貞夫氏(元大阪高検検事長、
現弁護士)を選任致しました。当面の間は、法律顧問として当社の
経営改革について、ご助言を頂きますが、その後、直近に開催される
株主総会において、社外取締役にご就任いただく予定でございます。」

コンプライアンス経営を謳う会社が増えてきているが、
その中心的役割を担う社外取締役に大物弁護士を起用するというのは、
本気で遵法意識を高めようとする現れであろうか。

この改革姿勢は高く買いたいところである。

ただ、事件そのものは、かなり手の込んだ周到なものであった。


16日の産経新聞記事によると、
ヤミ資金には3つのルートがあることがわかっている。
・海外リベート
・脱法献金
・原発利権

海外リベートについては、

西松は平成15年、タイ・バンコク都庁発注のトンネル建設工事を
現地企業とJV(共同企業体)を組み、約70億円で受注した。

香港の口座で裏金を管理していた元海外事業部副事業部長、
高原和彦容疑者(63)は特捜部の調べに対し、「裏金は外国公務員への
リベート資金だった。タイの工事では、約4億数千万円のわいろが
提供された」と供述。リベートはバンコク都庁首脳ら発注側に、
受注額の5%に当たる約3億5000万円、有力者らに1億円以上が
渡されたという。JVを組んだ現地企業と折半し、西松側は
2億数千万円を負担。わいろの提供役は現地企業だった。

特捜部は不正競争防止法違反容疑でタイ検察当局に捜査協力を要請している。

原資となった資金は、10年以上前からつくられていたが、国沢社長は
15年の社長就任前まで、裏金口座からの資金の引き出しを指示する
本社の管理本部のトップを務め、裏金の実態を把握する立場だったとされる。

藤巻容疑者がその後任の管理本部長で、社内で藤巻容疑者は国沢社長の
側近とされることから、国沢社長が裏金を黙認していた疑いがある。


脱法献金については、

西松は、OBに「新政治問題研究会」(7年設立)と「未来産業研究会」
(11年設立)という2つの政治団体をつくらせ、18年までの
12年間に、与野党の国会議員側などにパーティー券の購入を含め総額
約4億8000万円の政治献金をしていた。政治団体をトンネルにした
違法な企業献金だった疑いがある。

両団体の会員は主に西松社員で、西松側が会費を負担し、両団体に
献金先を指示していた。政党以外への企業献金を禁じた政治資金規正法
違反の疑いがある。

16〜18年には、民主党の小沢一郎代表や自民党の森喜朗元首相ら
国会議員8年の資金管理団体に、献金やパーティー券購入で
計約3000万円を支出。また自民党二階派の政治団体「新しい風」に、
パーティー券購入で818万円を支出するなどしている。


原発利権については、

特捜部は昨年11月、外為法違反容疑で、裏金の使途の関係先として
電力業界や政界に太いパイプを持つ都内の元会社役員の複数の
関係会社を捜索。このうち警備会社は青森県六ヶ所村の使用済み
核燃料再処理施設の警備業務をしており、西松から融資を受けていた。

また、宇都宮敬容疑者(67)が社長を務めた西松子会社の松栄不動産が
15年ごろ、ダミー会社を通じて福島県の建設会社に約2億円を
融資していた疑いもある。西松は当時、この建設会社と組んで、
福島第2原発などの東京電力関連施設から出る砂の搬出事業の
受注を狙っていたとされる。融資は返済されていないとされ、
裏金の一部が流用された可能性がある。

特捜部は、西松の原発利権の獲得資金についても注目しているようだ。



この記事を見ると、西松の拡大戦略が見て取れる。
バブル崩壊までは堅実経営を旨としていた西松建設も、
他のゼネコンが落ち込む中、業績を伸ばしていたが、
その中で、リスクをとりながら拡大する意識が強くなったのだろうか。

それとも、スーパーゼネコンの仲間入りをもくろんだのであろうか。

ただ、その拡大戦略の影で、建設業界の悪弊に手を染めたのであろうか。

ウラ献金を始めた時期も、バブル崩壊後であり、
国沢前社長が経営の実権を握る15年を前後して、
海外リベート、原発利権と続いている。
これは何の符号であろうか。

従来の堅実経営に戻せるのか、不正を正し、遵法経営できるのか。

石橋西松丸の船出は、吐き出さなければならない膿が多いかもしれない。

その手腕は建設業界全体の浮沈にも関わりかねないだけに
注目せずにはいられない。

石橋新社長の経歴を見ると、法政大学経営学部出身だと言う。

頑張れ!先輩!

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追悼、手塚太郎君(2012/04/05 10:04)