- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
前回ウッドデッキのお話しをしましたが、実はその上にはもう一つのデッキがあります。
二階は窓だけだと開放感がないし…
かといって、床を作ってしまうと一階に光と風が通らなくて、中庭を作った意味がない…
そこで、ある物を使って床を作っています。
前回ご紹介したデッキから上を眺めると、木を貼った中庭が見えます。
木は度々登場する、腐りにくいウエスタンレッドシーダーで、かつ、防火処理を施してある天然木です。
鉄材に亜鉛メッキする事で、錆に非常に強くなるので、それを下地とし、セットは前もって取り付けておいたステンレスの金物に、ステンレスのボルトを用います。
この鉄骨の上に床を作ると、光も風も通らなくなり、せっかく光と風を取り入れるために中庭を作ったのが台無し…(ちなみに、この光と風を取り入れるための庭を、【光庭:ライトコート】と呼んだりします)。
それを解消するための床が、写真のFRP(強化プラスチック)で出来た床です。
【FRPグレーチング】と言います。
格子状に出来ているので、下が見えますが、光も風も通って、しかも二階に床が出来ます。
これが「スカイデッキ」の正体です。
FRPグレーチングは、半透明な物(いわゆるスケルトン)を採用したので、一階にも十分光を伝えてくれます。
FRPグレーチングは、強度・耐久性共、非常に強いので安心ですね。
※なお、ティンバーフレーム工法の家については、こちらもご覧下さい。