- 木村 和夫
- 有限会社 木村爽健 代表
- 東京都
- 鍼灸師
対象:体の不調・各部の痛み
- 奈良 修次
- (鍼灸師 臨床検査技師)
医療では、様々な検査があります。
CTやレントゲン、バリウムといった検査は、全て放射線を使うことで撮影をしています。
その中で、特に危険だといわれているのが、マンモグラフィーです。
女性の乳がん検診で使われる検査方法ですが、一回のマンモグラフィーで被ばくする量は、
約40mSV。
40mSVというのは、日本政府が定めている一年間の蓄積被ばく量の許容範囲 1mSVの40倍になります。
ただ、こういった被ばく量の影響を考える時は、単位時間当たり(例えば、1秒間当たり)で受ける放射線量が自然界の放射線と比べてどれくらい差があるかを考える必要があります。
例えば、弱い光を一年間浴びても何も問題ありませんが、一瞬で一年分の強烈な光を浴びた場合、私たちは失明したりする可能性がありますよね?
マンモグラフィーも検査時間はとても短いですから、単位時間で比較しないと意味がありません。
そこで、1秒当たりで換算すると
マンモグラフィーの被ばく量は、自然放射線の被ばく量と比較して
12億倍になります。
もし、マンモグラフィーを1年に2回行えば、
24億倍
です。
ところが、この放射線被ばく量については、医療行為だから安全といったことを大学病院の放射線部で堂々と書いています。
例えば、大阪大学医学部付属病院放射線部のページ
http://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/home/hp-radio/info.html
面白いのは、マンモグラフィーの検査は局所だから全身に影響はありませんとかかれていることです。
確かに、局所ですから全身まで影響がないかも知れません。でも、乳がんリスクは十分上がる数値だと思います。
マンモグラフィーの安全性をうたうのであれば、せめて患者さんごとの被ばく量データを記録して年間でどれくらい被ばくしたかを管理して、マンモグラフィー検査回数と乳がん発生率の割合を統計データでとるといった取り組みをするのが、安全宣言するための基準になると思います。
また、アメリカでは40歳から49歳の女性がマンモグラフィー検診を受けることを
「推奨C:推奨しない、実施には個々人に対し考慮が必要」 としています。
これは、マンモグラフィーで乳がんの誤診(偽陽性、偽陰性)の率が高いことや、被ばくの危険性を重視した結果のようです。
詳しくは、日経メディカル(http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jbcs2010/201007/515858.html)をご覧ください。
マンモグラフィー検診を受けることは、個人の自由ですがメリットとデメリットを知ったうえで、自己責任で判断することが重要ですね。
西洋医学は、データが蓄積した瞬間、真逆のことをいう可能性があります。
昔使っていた傷口に塗る赤チンや消毒といった方法が、傷の治りを遅らせ傷跡を残す最悪の手法であることが10年くらい前にわかり、傷の治し方が全く違った方法になりました。
傷パワーパッドという製品は、傷を湿らせて治す湿潤療法から生まれた製品で、治りが早く痛みも出ず、傷も綺麗に治りやすいです。
一方でバンドエードは、体液をガーゼが吸って傷口を乾燥させ、痛みと傷の治りを悪くします。
果たしてマンモグラフィーという検査は、デメリットを上回るメリットがあるのか?
それは、10年くらいしたらわかることなのかもしれません。
このコラムの執筆専門家
- 木村 和夫
- (東京都 / 鍼灸師)
- 有限会社 木村爽健 代表
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