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１５年くらい前ですが、私がアクセンチュアという
会社に入社した時の事です。
新入社員研修で、初めて顔合わせした
同期の中で、やたら人の出身大学を
聞いている人がいました。
コンパにいっても、とりあえず
相手の女性の出身大学を聞くという痛さと、
今在籍しているプロジェクトの話を
女性に話すという空気の読めない人でした。
いつも合コンで彼は女性から不評でした。
「変なこと気にする奴だなあ。」
と思っていました。
ただ、私はそういった変な人が
「どうしてそんなことをするかについて
理由が知りたい。」
という、私自身も変な人だったので
その同期を興味深く観察していました。
それである時わかったのですが
彼には人としての深みが全くなく
目に見える大学とか偏差値といった
価値基準しかありませんでした。
つまり、自分自身がすっからかんなので
自分に自信がないのです。
その自信のなさを補うために、
目に見える権威として
大学名という手段を使って
あいつは上、こいつは下と
判断していたのです。
実際、彼は日常生活で経験した
ちょっと面白い話の引き出しもないし
趣味に対する深い思い入れもない。
段々、かわいそうな人だなあと
思うようになりました。
ところが、会社をやめて独立すると
結構彼のようなタイプがいて、驚きました。
自分の経験とか知識に基づいて
何かを判断することができない人が
こんなに多いのかとびっくりしました。
学校名を聞く以外にも、
「どこの会社に勤めているの？」
というパターンもあります。
もし、あなたが銀行で住宅ローンの
審査をしているなら、お客さんの勤務先は
重要ですが、他でそんな重要なことって
あんまりないです。
あ、婚活の時は重要かも知れませんね。
「この人、なんでこんなこと気にするんだろう？」
という場合、その背景には自信のなさを
カバーするために、世の中の権威に頼っている
場合があります。
一番重要なのは、
「どんな経験をして何ができるか？」
なんですけどね。
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このコラムの執筆専門家
- 木村 和夫
- （東京都 / 鍼灸師）
- 有限会社 木村爽健 代表
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