現役世代の皆さんに問う。高齢者になっても「お金の不安なく生きる」ために大事なことは何? - 家計・ライフプラン全般 - 専門家プロファイル

石川 智
オフィス石川 代表
高知県
ファイナンシャル・プランナー

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閲覧数順 2024年04月26日更新

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現役世代の皆さんに問う。高齢者になっても「お金の不安なく生きる」ために大事なことは何?

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1 生活困窮者自立支援事業から見えてくるもの


こんにちは、石川です。


昨年春から国の事業である生活困窮者自立支援事業家計相談を担当してきました。


この生活困窮者自立支援事業の「対象」となる方は、基本的には「お金の不安」が中心にあるかたです。


そのために「何かができなくなっている」状態にあったり、将来の自分に不安を感じていたり、周りの人たちがそうなることを心配して駆け込んでくださったりします。


例えば「何かができない状態」とは、


子どもの教育費がない

日々の生活費がない

貯金はないのに借金や滞納があり、さらに仕事で稼ぐ事もままならない


などです。


そのような人の話を聞くことになるわけですが、なぜそうなったのか、という視点もとても大事なことであり、必ずヒアリングさせていただきます。


その「きっかけ」で比較的目に付くのは、「健康を害した」ということが多いのです。


とくにいわゆる「生活習慣病」を抱えていて、

その治療費が毎月継続的にあり苦しい

その病気がきっかけで退職してしまい、収入が減った

というケースが多いかと思います。


だから健康に気をつけましょうということなんですが、そんなことわかっているよ、という声が聞こえそうです。


そんな皆さんにもう一度よく考えて欲しいことがあります。



2 リスクコントロールのこと


皆さんのライフプランが上手くいかなくなったり、将来が不安になったりする要因を

「コントロールできない要因」 と 「コントロールできる要因」

にわけてみてください。


例えば「会社の倒産」などはどちらに当てはまりますか?


そうですね、これは「コントロールできない要因」になります。


そして、このような要因には、「国の社会保障制度」が収入をある程度の期間補填してくれます。


「自己都合でない退職」は雇用保険で、ある程度の期間カバーしてくれますよね。


では先ほどの「生活習慣病の医療費」はどうでしょうか?


健康保険制度や高額療養費制度は、あなたが病気などで支払うことになる医療費の「自己負担額」は確かに減らしてくれます。


しかし「自分の生活習慣が乱れて病気にならなければ」防げた支出ですし、その病気が軽快しなければ、永遠と結構な医療費を払いつづけなくてはならないし、そこから病気が重くなると、就業などにも負の影響を与えることになります。


だからこそ、現役世代の皆さんにはこうお伝えしておきます。


人生90年の時代に、あなたが高齢になっても「楽しく」生きていこうと思うならば、若い頃から「健康管理こそが最大のリスク対策」に結果的になるんですよ!

と。




3 高齢者の「不安」を知ることで、現役世代にしておくべきことを知る


内閣府が行った高齢者の意識調査では、意外なことに「お金の不安」よりも「健康の不安」が多くなっています。


第3節 一人暮らし高齢者に関する意識


ただ気をつけておいて欲しい事は、「現在の暮らし向き」の項目で、54.7パーセントにのぼる「生活にゆとりはないが、それほど心配なく暮している」という人たちが、高齢期の医療費が掛かり始めるようなことになると、一気に生活困窮状態になる可能性もある、ということです。


そこから逆算してみてください。


やはり現役世代のうちに「将来医療費が掛からないような暮し方」ができる身体つくりをしておけば、現役世代の間はもちろん、収入が年金だけになる高齢期にも、家計の不安につながりにくくなるのではないでしょうか?


と、生活習慣病でお金が掛かっている中年FPは思うわけです(汗)


皆さん「お金を失う」ことって、直接的な要因でない場合が、実は多いんです。


そして、その「要因」って、少しだけ意識を持てれば防げることも真実ですね。


ではまた、お会いしましょう!






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