60代を過ぎるとライフワークを見つけることも大切
―――60代のライフプラン作成のポイントを教えてください。
「リタイアメント年齢の65歳から平均余命まで、男性は19.29年、女性なら24.18年の時間があります。幸せな毎日を送るため、ライフデザインを見つめ直し、ライフスタイルを考えることはもちろん、ライフワークを見つけたいものです。
また、60代に入ると世帯所得は現役世帯より少なくなります。但し現状は高齢社会白書平成23年によれば、一人当たりの所得は現役世代変わりがありません。ただし、収入が増加する方は極めて少ないため、年金収入と今の資産をどう守るかということが大切になります。
守るとは切り詰めた生活を送るという意味ではありません。
例えば、今ある資産から投資をすれば、配当金が得られ立派な収入となります。こうした収入と公的資金があれば資産を守りながら暮らしていけます。
資産が少なくなっていくと不安でしょう。でも、自分が死ぬときに100万円残っていれば良いのです。これで自分の葬式代はまかなえますからね」
介護施設に入ることも考え、費用について確認を
―――介護が必要になったら?という不安があります。
「第一に健康に留意しなければいけませんよ。その上で、介護や認知症のことを考えましょう。自分がそうした状況になるかどうかは運のようなもの。わからないからこそ、できる限りの備えをしておきたいものです。
国は家族で過ごすことを推奨していますが、私はおすすめできません。家族全員で本当に大変な思いをしなくてはなりません。施設に入るのがベターな選択でしょう。
施設ごとに受けられるサービスは異なります。食事、家事、見守りなどの日常生活の援助、介護・医療などの支援体制について費用も含め確認しておきましょう。ただし、1億円の介護が必要かどうかは別。こだわりと我慢のメリハリをつけましょう」
遺産相続を争族にしないために
―――その他、考えるべきことはありますか?
「60代になったら相続も考えていくべきです。昨年、相続争いをテーマにしたテレビドラマがありましたが、お金が絡んだ争いは、ドラマの世界を超える醜いものです。『争族』にしないためには、健康で元気なうちに資産を把握するとともに、法定相続人の範囲など相続の仕組みを知っておくべきです。
私自身、祖父母の財産をめぐり、争族を経験しました。えこひいきが一番悪い。均等分配がもっとも納得いくものです。すべてをお金に換える方法が一番だと実感しました。ただ、土地などすぐにお金に換えられないものもあります。財産の分配方法も考えておきましょう。
男性は、何十年も連れ添った奥さんに、自分の死後も暮らせるだけの資産を残したいものです。資産運用含め、プラニングをしましょう」
インタビュー/文・岩﨑美帆
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