- 木村 和夫
- 有限会社 木村爽健 代表
- 東京都
- 鍼灸師
対象:体の不調・各部の痛み
- 奈良 修次
- (鍼灸師 臨床検査技師)
国が認めている制度なんだから、きっと厳しいルールなんだろう。
そういう風に一般の日本人は考えます。
あなたもそうではないでしょうか?
今年4月から始まった、トクホよりランクの落ちる機能性表示食品という名称あなたはご存知でしょうか?
これが、なかなかインチキすぎて面白い。
元記事はこちら青汁のキューサイ『ひざサポートコラーゲン』は査読なし、効果なしのイカサマ商品――カルピス、ロート、ファンケル…違反だらけの機能性表示
その中で、抜群のインチキ度を誇るのが、「ひざサポートコラーゲン」だそうです。
基本的には、機能性表示食品を認定してもらうには、効果を裏付ける臨床試験をしないといけません。
で、その論文は、イカサマがないかをきちんとチェックしてもらうために、学会に提出して、査読という、他の先生による確認が行われています。
この査読に通って、雑誌に論文がのると、ちゃんと認められた論文になるわけです。
ところが、この「⚪︎⚪︎コラーゲン」という製品の論文は、学会には出ていなくて研究会レベルの雑誌に載っただけ。
きちんと査読されたかは、わからない上に、16週間飲み続けて、8週目に一瞬ひざの曲がり方が改善するけど、12週目、16週目になると効果が全く見られない。
つまり、飲んでも効果がほとんどない。
効果ありと判定するための検定も52回行っていて、本当は差がなくても偶然効果があると判定されてるんじゃないかといういい加減さ。
でも、ここにマジックがあります。
研究をした先生は、研究すること自体はなんの問題もありません。
依頼を果たしました。
そして、企業がこの論文は機能性表示食品と申請しても良いと判断して、消費者庁に提出します。
消費者庁は、チェックをほぼ行わず認定をしているため、製品は機能性表示食品として認められます。
この文章読んでいても、何も悪く無さそうに感じませんか?
これが、トリックです。
最初から審査に通る道ができていて、書類を揃えれば、通れるという何だか書いていて、私でもできそうな気がします。
というわけで、おそらくはテレビで機能性表示食品だと宣伝してネーミングなんかで消費者が飛びつき、100億円くらいの売り上げになるんじゃないか。
なーんて思うわけです。
まあ、病気にならなければ、ラッキーですかね。
このコラムの執筆専門家
- 木村 和夫
- (東京都 / 鍼灸師)
- 有限会社 木村爽健 代表
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