ああ～もったいない・・・思わず注文したくなるような商品説明が出来ないスタッフ

「ねえ、このブカティーニってどんな感じのパスタなんですか？」
「はい、スパゲッティよりやや太めのパスタになってます。」
「ふ～ん・・・」

先日あるイタリアンで、「本日のおすすめ」の黒板に書かれていたメニューの中に「ブカティーニ」という単語があったので、「どんなパスタなんだろう？」と思った私は、ホールスタッフに尋ねてみました。
そして、彼女がしてくれた説明が「やや太めのスパゲッティの一種」でした。

確かにそれは間違ってはいないのでしょう。
けれど、私には、その説明では「ふ～ん」としか反応のしようが無かったのです。
で、結局他のメニューを注文したのでした。

レストランでは、お客様からメニューの内容や食材そのものについての質問をよく受けます。
もちろん、ホールスタッフはその質問に答えるのですが、スタッフによって、いやお店によって、その質問に対する答え方に大きな差があるのです。

この店のようにシンプルに、最小限にパスタの形などを説明する店
もう少し詳しく、「穴の空いたマカロニの様なスパゲッティ」と言ってくれる店
ゆでる前のパスタそのものを見本として持って来て説明してくれる店

色んな答え方、説明の仕方があります。

実は、このお客様からの質問って、お店にとって大きなチャンスなのです。
だって、スタッフ側からではなく、お客様の方からコミュニケーションを取ってきてくれるのです。
しかも、テーマがはっきりとしたアプローチです。
これを、ただ単に「シンプル」に答えるだけではもったいないと思いませんか？

もちろん、そこから延々とうんちくを述べる必要はありません。
でも、「へえ～そうなのか～。美味しそうだね。うん、それ食べたくなってきた！そのパスタを下さい！」
と言うように、思わずご注文をして頂けるような説明を意識してはいかがでしょうか？

例えば、
「このパスタは、少し太めのスパゲッティの中が、マカロニのように空洞になっているんです。ちょっと不思議な食感です。トマトソースにも良くからまるので、新しい感覚と美味しさの両方を楽しめますよ。おひとついかがですか？」

ね？こんな風に言われたら、思わず「じゃあ、それひとつ下さい」と言いたくありませんか？

繁盛している飲食店では、お客様にお店に対する親近感を持っていただき「また来たいね」と思っていただこうと、このようにお客様との会話を工夫しています。
でも、お客様とのコミュニケーションは、くどくなってはいけません。多くのお客様にとっては、飲食店は、食事が一番の目的なのです。お店側の一方的な言葉のアプローチは、お客様にとっては「うっとおしい」と思うこともあるのです。

スタッフにとっては、ここが一番苦労するポイントなのです。
そんな時に、お客様の方から話しかけて下さるのが、この「メニューに対する質問」なのです。
これって、もの凄くありがたいチャンスです！
これを上手く活かさないって・・・・もったいないですよね。

さて、あなたのお店では、スタッフはお客様からメニューについて尋ねられたとき、どんな風に答えていますか？
お客様が「わあ～おいしそう～じゃあ、それひとつ下さい」って言って下さるような説明をしていてくれたら嬉しいですね。

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