「常に顧客満足度向上を念頭に置き、チームを方向付けしている」
「顧客満足度向上のために努力している」
「経営戦略をよく理解し、個人目標、チーム目標を設定している」
「チームが目指すビジョンを示している」
これは、私が実施している「360度評価」の4つ目のブロックの質問です。質問のテーマは「戦略的思考を持つ」です。これは、リーダーが、経営トップが立てた方向性を元に、その目標を達成させるために「顧客満足」や「戦略的思考」を持って行動しているかどうかについて、部下が評価するブロックです。かなり高度な内容ですので、部下に戦略やビジョンを語っていないリーダーに対する評価は、ボロボロになってしまうことが多いテーマです。
例のスタッフリーダーAさんの受けた部下評価では、ここは「3.21点」と、9ブロックの中では一番高い評価を得ていました。これは、Aさんが行う行動は、「お客様の求めに応じてのこと」、「お客様に満足していただくために必要と思ってしていることなんだ」と、スタッフ達は評価しているのです。ただ、その言い方がまずいので、他のポイントが悪くなったのです。そこが残念なんですね。
しかし、Aさんに対する評価は、「経営戦略をよく理解し・・・」と言う質問に対しては、平均が1点台になっています。これは、店長が示す店舗ビジョンや行動計画について、よく反対をしたり、その通りにしなかったり、影で批判をしたりするところが、スタッフ達から「リーダーのその行動には問題有り」と評価されたようです。
社員が店長しかいないこの店では、スタッフリーダーはアルバイトとは言え店長の右腕、ナンバー2です。そのナンバー2が、店長の目指す店作りについて、よく理解をせずに公然と反論したり、無視したり、影で批判をしたりすると、スタッフ達は、「このスタッフリーダーおかしくない?」と思ってしまうのです。ナンバー2は、店長の通訳者です。通訳者は、何が何でも店長の考えを、深い所まで理解しそれをスタッフ達に伝えなければなりません。それが出来ないのならば、ナンバー2の仕事は任せられないのです。
スタッフリーダーが、いくら「お客様のため」の行動を一生懸命に行っていても、店長の考えを批判ばかりしていたら、せっかくの行動が信用されなくなってしまいます。店長もリーダーもお客様のことを考えているのです。しかし、スタッフ達は、店長とリーダーの言っていることの違いを感じていたのです。その為、「顧客満足」を考えているAさんに対して、スタッフ達はそれを認めながらも、「経営戦略」については厳しい見方をしたのでしょう。
ナンバー2は、店長の示すビジョンや経営戦略をわかりやすくスタッフに伝えるのが仕事です。例えば、よくあるのが「店長が示す戦略の意味が良くわからないとき」です。店長と言う人種は、ビジョンを語り、夢を語るとき、ともすれば自分の妄想の中に浸ってしまうことがあります。すると、自分でははっきりと見えている将来像・ビジョンが、言葉にすると何が何だかわからないときがあるのです。店長は、熟練の講演家、スピーカーではありません。上手く言葉に出来ないことの方が多いのです。そんな時にナンバー2が「店長が言っているのはこう言うことなんだよ。だから、あなたはこれをこう言う風にやってくれれば良いのよ。」と、わかりやすく解説すると、店長だけで無く、このナンバー2に対するスタッフ達からの信頼度は、急上昇するのです。
世の中には、ナンバー2なのに、店長の批判をして足を引っ張り、自らのリーダーシップを傷つけていることに気がついていない、残念なナンバー2がたくさんいます。あなたもそうならないように、まずは店長の考えを納得するまで聴き、理解していきましょう!
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