- 村上 治彦
- 一級建築士事務所 村上建築設計室 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
若い夫婦と、この夏生まれた赤ちゃんの住む「子育て世代」の家です。
奥様が妊娠中、土地探しの段階からご相談にのっていました。
現在の土地購入まで、半年以上、じっくりと探し、
とてもいい条件の敷地をご購入されたと思います。
思えば、初めは建築条件付の敷地を検討されており、
プランニングのアドバイスをする程度の関わりだったのですが、
縁あって、新たな土地で設計をさせていただくことになり、
じっくり腰をすえてこのご家族の生活を見つめることとなりました。
私たちにも2歳と生まれたばかりの赤ん坊がいますので、
「子育て世代」の生活像はよ〜くわかります。
理想と現実、初めは寝てばかりいる赤ちゃんとの平穏な生活…
(これも理想にすぎないのですが)
半年もすれば、今までは安全だった部屋に実は危険がいっぱいだった事に気づき、
1年もたてば、お気に入りの家具やオーディオが破壊の危機にさらされ、
2年もすると、いつの間にか壁はチビ画伯の前衛芸術のキャンバスとなり…。
その度に「キィーーーーッ!」となるのではなく、
家のつくり方しだいでは、こういった心配をしなくて済む、
または、「これも成長した証!」と大切な思い出となるかもしれません。
何より、生まれ育った家は子どもにとっての原風景です。
大きくなって、ご両親の愛情の記憶とともに、
暖かな家の記憶が残ることを願って、設計に励んでいます。