- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、8月は固定金利が全て低下しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、8月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことを、よく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.073%低下の1.287%、20年超の最長期間は前月比0.047%低下の2.236%となっています。
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、6月下旬から7月上旬にかけては、日本の長期金利が0.5%台半ばで推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利は低下圧力がかかりやすい展開となりそうです。
ポルトガルの大手銀行に対する信用不安などから、市場の流れは債券高(利回りは低下)となっています。
この問題が欧州全体に波及するとの予想は少ないものの、世界景気の不透明感などもあり、リスク回避の流れが続く見込みです。
日本の長期金利も11日には、1年3ヶ月ぶりの低水準となる0.530%を付け、また短期国債の利回りは初めてマイナスとなりました。(このマイナス金利は債券価格に対する理論上の利回りです。投資家はさらなる値上がりを期待して購入します)
このような流れから、国債は買われやすい状況が続き、その利回りである長期金利は0.5%台前半で推移するものと考えられます。
これを受けて、8月の他行の長期固定金利は、横ばいか多少低下する可能性がもっとも高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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