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閲覧数順 2016年12月03日更新

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スーパー民宿とは

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旅館・民宿

こんにちは。山田祐子です。

“おもてなし”を旗印に、今後ますます注目される日本の宿泊業。
なかでも、脚光を浴びはじめた“スーパー民宿”。今回は、その定義を少しまとめたいと思います。

団体旅行が減って客室稼働率を維持できなくなり、単価を下げざるを得なくなった大型旅館が悲鳴をあげるなか、民宿は独自の進化を遂げてきました。昔の民宿というと、農家や漁師さんが一種の“副業”として経営する“安くてカジュアルな宿”といったイメージがありました。しかし今は、基本的に“民宿経営”が本業で、施設もリノベーションして洗練されており、高級旅館なみの天然素材を使った料理を出しながら宿代は1万円程度という、すごい民宿が全国にはあるのです。

私は、それらの民宿を“スーパー民宿”呼びたいと思います。

旅館やホテルと“民宿”の違い

民宿には、農業、釣り船、酪農などの本業をもつ「兼業」と、宿だけの「専業」の2種類があります。旅館業法の違いも多少はありますが、共通するのは、旅館やホテルが「専門の調理師が料理をする」のに対して、「経営者が包丁を握っている」ことです。家族経営が基本である民宿は、調理師やスタッフにかかる人件費(旅館では売上の25~30%程度)を、食材をはじめ他の経費にまわせるので、高いコストパフォーマンスが実現できるのです。したがって、高級旅館のような素材を使った食事を頂きつつもリーズナブルな料金で宿泊ができるのです。

スーパー民宿とは

一言でいうと「料理プラス、ハード」。従来の民宿ですと客室はふすま仕切りで浴室は家庭と一緒ということもありますが、 スーパー民宿では、客室は施錠可能でプライバシーが確保され、館内は快適な空間が保たれています。綺麗な鏡とキチンと温水が出る洗面所、洗浄式の便座、バスルームなど水回りが清潔で機能的なのが特徴です。
また、旅館のように旅行代理店や広告に依存していない場合が多いので、販売手数料や宣伝費(旅館では売上の10%程度)がいらないことがほとんどです。広告を出せば来る“一見さん”ではなく、民宿を支えているのはリピーター客。そんな常連さんを裏切ることは出来ない、とスーパー民宿は日々努力を重ねているのです。
 

「民宿と表示しない」理由

民宿と旅館のよいとこ取りのスーパー民宿。なかには、堂々と「うちは民宿です」とおっしゃるところもありますが、多くは「民宿」と表示はしていません。その理由として、従来の民宿のイメージは、合宿など相部屋(この場合、管理上鍵を付けない宿もある)であったり、季節営業であったり、法律的な営業許可としては(全個室の)「旅館業」ではなく(相部屋営業もする)「簡易宿所」だったりして、民宿と名乗ってしまうと、個室営業で個人客を対象としていたり、通年営業している形態にそぐわない印象を与えてしまうという事情があります。ただし、「旅館」というと、これまた立派な施設やサービスを想起させるので、民宿とも旅館とも表示しない場合が多いのです。 

有名温泉地にスーパー民宿がない理由

温泉地にある民宿や、温泉が近くにある民宿でも、宿の風呂は温泉ではない場合がほとんどです。なぜならば、温泉地では、温泉維持のためのコスト(高額のボイラーを設置したり、温泉の配湯を受けたり)が相当かかるためです。価格を守るためには食事か客室等の設備か、どちらかにしか資金がまわらず、そのため、温泉民宿にするのは容易ではありません。全て良くして、単価を上げていくのであれば、それはもう旅館と名乗ったほうがよいでしょう。すなわち、温泉地では、スーパー民宿は存在しにくいのです。コストをかけず、近くの温泉施設と提携するか、運び湯で十分です。ところが、いろいろな媒体で注目されるのは、常に「温泉」。そのため、温泉を引いていないスーパー民宿が世に知られることはこれまでありませんでした。

しかし、たとえ温泉がなくとも、地産地消の料理と家庭的なおもてなし、それに加えて、贅沢ではないにしても、そこそこ快適で清潔なハードとリーズナブルな料金があれば、注目したいと思う方が増えているはずです。とりわけ、「食」に関しては、外国産の冷凍食品を並べた旅館の会席料理に満足できなくなってきたことも背景にあると思います。

いよいよ“スーパー民宿”の時代が到来か?!ご注目ください。



 

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(旅館・民宿プランナー)
株式会社井門観光研究所 代表取締役

元ホテリエならではの現場目線で、宿のイノベーションをお手伝い

宿業は「好きでないとできない」言われるほどつらい商売。でも、地域経済を支える大黒柱。マーケットの時流を読み取り、元ホテリエ、旅行業務取扱管理者、温泉ソムリエ、唎酒師という表も裏も知り尽くした立場から、集客できる宿泊施設のお手伝い致します。

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