あくまでもわたし流の理解ですが、お客さん目線の第一の目的はお客さんニーズを知ること。起業して商品を揃えるとき、お店の都合に合わせた品揃えをするか、お客さんが望むものを揃えるかによって、お店の雰囲気は変わりますし、来店客数も大きく変わります。ビジネスは、お客さんが望むものを揃えるのが鉄則です。
ただ従来は、お客さんニーズを知る術がありませんでしたから、経験を基に起業家が商品を揃えていました。現在は、ITの普及によって、お客さんニーズを調べる方法が判ってきましたから、少しでも希望に近づけることが可能になりました。顧客満足からお客さん目線に切り替わったのは、こんな事情が背景にあります。
お客さん目線の第二の目的は、お客さんのレベルに合わせる必要性です。起業する人はあまり意識しませんが、お客さんニーズと一言でいっても、そのお客さんの正体は千差万別です。専門家といえる人から、初心者まで色んな人が商品を見ます。人気のパンケーキ一つとっても、舌の肥えた人から試しに初めて食べる人までいます。
この幅広いお客さんを絞り込むためには、お客さん目線が必要です。しかも、ジャンルを絞ったビジネスは、比較的上手くいきます。ペットビジネス全般からペット服、中でもウサギの服専門となりますと、お客さん目線に立ったコミュニケーションが可能です。衣料品でも、女性のLサイズ、LLサイズとなりますと、専門的な提案ができます。
このようにお客さん目線に立って商品の絞込みをすることで、対象となるお客さんの数は大幅に減りますが、ライバル店が少なくなり、お客さんの要望にキメ細かく応えた販売が可能になります。以前はこの辺の事情が判らず、ビジネス展開を進めながら次第に自分の専門に収束されていきました。現在は起業家の感性によっては、早い段階からお客さん目線に立つビジネスができる時代です。
【一言】
IT活用といいますと、高いお金を出して検索ランキングを上げることや、顧客管理システムを導入することと思い勝ちです。ところが最近気付いたのですが、身近なビックデータ収集もネットを活用して可能です。店舗のPRも、そんなにお金を出さなくてもアイデアでできます。お店の生産性を上げて異次元の経営を展開するためにも、お客さん目線のIT活用は大事です。お客さん目線に立った経営相談です。
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