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対象:企業法務

村田 英幸
(弁護士)
村田 英幸
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閲覧数順 2016年12月06日更新

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広報学会 「レピュテーション保護における広報と法務の役割」

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日本広報学会の「第19回研究発表大会」において、統一論題「レピュテーション・マネジメントにおける広報課題」について研究発表を行いました。

 

開催日時:平成25年10月6日(日) 13:30~14:00

 

【テーマ】

「レピュテーション保護における広報と法務の役割 ~ソーシャルメディアにおける危機発生時の対応を例として~」

 

【発表の概要】

 1 はじめに

 2 不祥事が発生した場合の企業の責任

 3 広報の対応 ―― マスコミの対応

 4 法務の対応 ―― ポジションペーパーの作成の支援

 5 ケースの検討 ―― レピュテーションにマイナスの影響を与える事件への具体的対応

 6 法的対応についての発表の是非 ―― マスメディア・消費者の受け取り方の検討

 7 おわりに

 

【発表内容の要旨】

1.はじめに

過去から現在において、企業のレピュテーションにマイナスの影響を与える不祥事はいくつか発生しているが、関係者に対する法的対応が発表されることなどで法務的な事項が問題とされた事件として、過去においては、東芝クレーマー事件(1999年)があり、また、最近においては、ローソンアイスクリームボックス事件(2013年)やブロンコビリー冷蔵庫事件(2013年)がある。

 

2.不祥事が発生した場合の企業の責任

不祥事が発生した場合の企業の責任をどのように分類・分析するかについて、ここでは、企業の社会的責任を中心に分析する。

 まず、企業は社会を構成する重要な一員である以上、社会に与えたマイナスの影響に対する責任を負うものと考えられている。言い換えれば、企業は利益を追求するだけでなく、その組織的活動が社会へ与える影響に責任をもち、ステークホルダーからの要求に対して負う社会的責任があるということができる。この社会的責任は、(a)法的責任(民事的責任・行政的責任・刑事的責任の3つに分類される)と、(b)道義的・倫理的責任に分けることができる。そして、不祥事が発生すれば、法令違反があるかの問題がまず検討されなければならない。

 

3.危機管理広報・クライシスコミュニケーション

不祥事が発生した場合、企業の社会的責任を前提として、企業の広報部門としては、情報収集を行い、最悪の事態を想定して、ステークホルダーへの対応を考えなければならない。実務的には、メディアからの取材への対応、緊急記者会見の開催などを行わなければならず、ポジションペーパーの作成が重要となる。

 

4.法務の対応――ポジションペーパー作成の支援

不祥事に関する企業の社会的責任としては、法的責任の有無が最大の問題であり、広報部門が作成するポジションペーパーにおいても、事実関係の整理を踏まえた企業の法的責任の有無・程度の記載が重要となる。

法務部門としては、情報収集した内容に基づき、企業の対外的責任、及び企業の内部の問題として経営責任・管理責任の有無を検討する。次に、法的責任が認められるとして、金額的負担の検討をすることになる。

 

5.ケース検討――法務の具体的対応

近時、コンビニエンスストア、レストラン等での悪ふざけの写真がソーシャルメディア(SNS)上で公開され、企業に対する批判が発生している。このような場合、企業として以下の事項の検討が必要となる。

(a) 投稿者の調査

(b) 投稿者またはサイト運営者への削除請求

(c) 投稿者に対する法的手続-損害賠償請求

 

6.法的対応の発表の是非―メディア・消費者の受け取り方の検討

ソーシャルメディア(SNS)への投稿者への法的措置を検討した場合、その内容の発表については広報部門との検討が重要となる。

発表内容としては、過去の事例において、企業が投稿者に対して、損害賠償請求を検討中であることを発表したことについて議論が生じたケースと、実際に大企業が個人に対して法的手続きをとったことを発表したことで、非難が生じたケースがある。

従前は、企業の投稿者への法的対応に関して、メディア・消費者の反応は否定的であったが、近時は、否定的なものは減少しているように思われる。

 

7.おわりに

 危機管理対応において広報の役割は極めて重要であるが、発表内容に関しては、法的責任の有無・法的対応の内容が重要となることから、より広報と法務の連携が必要となる。

 

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フランテック法律事務所 弁護士 金井 高志  

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