20階を例にしますと、キリンビールとメルシャン、キリンビバの3社の営業部門とマーケティング部の人が机を並べています。この方法の根底にあるのは、会社組織を優先するのではなく、グループ各社の機能を重視する考え方です。多分、その先にあるのは、お客さんニーズにいかに応えるかと言った発想です。
この発想を、起業するときのビジネス探しに利用できないか、以前から考えていました。従来は、まず参入する業種を決めることろから始めていました。電子部品製造とか、居酒屋、食品販売、リサイクル店などと言った、行政の業種別分類を基本ベースにして業種を決めていると思います。
ところが、実際に起業する人が考えているのは、得意の調理で起業することであったり、営業を生かすことであったり、企画の作成であったり、業種には収まらない人が大勢います。それを無理やり業種に押し込めようとしますから、起業業種のミスマッチが起こっているように思います。
現在は、電子部品製造の会社が、医療機器製造を行ったり、食品加工機械を作る時代です。一つの基本技術を活用して、色んな業種分野に参入することが可能になっています。そのくらいの柔軟性がないと、製品寿命が短くなっている現在、ビジネスを続けることはできない時代でもあります。
起業するときの業種探しでは、あなたが得意とする最適機能を第一に考え、そこから業種を考える方法があります。キリンの組織のフロアー割りは、大企業がお客さんニーズに応えようとするための最適機能を考えたもの。この考え方を、起業の業種探しも利用しない手はありません。
【一言】
起業がしたいいけれど、どんな業種で起業を考えるとよいのか、悩んでいる人はとても多いです。人間、どうしても、これまでに経験したことしか候補としては思い浮かびません。実際には、その候補の何十倍以上のビジネスがあります。そこにはお客さんもいるはずです。もっと広い視野で、機能を生かした業種探しをしてください。起業探しの相談はこちらです。
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