幸せな家を作るために必要な事: 施主の力=楽しむ力 - 住宅設計・構造全般 - 専門家プロファイル

志田 茂
志田茂建築設計事務所 代表
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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幸せな家を作るために必要な事: 施主の力=楽しむ力

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幸せな家作り

写真は、Ritoh (リト) という家の引き渡しの時のもの。

Ritoh は、変形した土地の形状に合わせた結果でもあるのですが、大きな箱と小さな箱 をくっけたような家です。大きい箱から小さい箱の上、つまり小さいほうの屋根に出る事ができます。でもルーフバルコニーではありません。本当に屋根。窓をまたいで外に出るのです。

最初の打合せの時だったか、「自分の家の屋根を見る事ができたらいいな」 というお話がありました。屋根に作ったトップライトから顔出せればいい・・・というようなイメージだったと思います。

できればルーフバルコニーを作りたいと思ったのですが、予算等の関係で作れませんでした。でも、なんとか屋根に出る事はできるようにはしました。それをとても喜んでくださいました。

引渡の当日、家の中を見る事もそこそこに、さっそくご夫婦が屋根に出られた時の写真です。(なつかしい~)

( ⇒ 密集地の西向きの家 :白木の積木のような家 Ritoh [ リト ] )


お金を払うという行為

家を作るには、施主はとても大きなお金を使います。だから、家がきちんと出来上がるどうかはがとても心配です。それは当然です。家を作るというひとつの事業において、力関係では施主が一番強い事は確かです。

ただ、「お金を払っているんだから・・」という視点が強すぎると、「心配」 ばかりが強くなってしまう可能性があります。

お金を支払うという行為は、自分では作れない物、できないサービス、感動 を受け取る事です。

そうゆう視点を持って、家が出来ていく過程、作る人達の仕事 を見れば、家を作るっていうのは、とても楽しい事だと思うのです。

 

家作りを楽しむ

Mさんご夫婦は、設計の時も、現場に入ってからも、その時々の事をとても喜んで、楽しそうにしてくれました。職人さん達の事も、「家を作ってくれる人」として接し、名前も覚え、親しくされていました。

現場で、喜んでくれたり、「楽しみ!」って言ってくれたりすると、現場の人達もうれしいものです。次に施主が来た時にも喜んでもらいたいと一生懸命に仕事をします。

設計も工事も、自分の家がどんなふうに出来ていくのか、楽しんでください。施主が楽しんで、喜んでくれると、作るほうは、大変な事でも頑張るのです。だから、いい家 が出来上ります。

作る人に 「お客さん(施主)が喜ぶから」 と思わせるのは・・・・

施主の 楽しむ(喜ぶ)力 です。

それが幸せな家を作るために必要です。

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