不動産と私②~不動産業への憧れと実体 - 不動産売買全般 - 専門家プロファイル

森田 芳則
特建開発部 部長
不動産コンサルタント

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対象:不動産売買

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不動産と私②~不動産業への憧れと実体

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不動産と私②~不動産業へ憧れと実体

否が応でも毎年判で押したように土地成金が所得番付の上位を独占し、当時の所得番付上位の常連だった松下の松下幸之助氏や大正製薬の上原正吉氏を凌いでいました。

折からの地上げブームが引き金になり、一つの実需に対して転売を目論む仮需要が横行し、短期間に幾つもの取引が登記簿謄本に履歴を残していた頃、当時勤務していた製造業の仕事にもう一つ満足感を得られずにいたとき、長女が産まれたことをキッカケに不動産業界に飛び込みました。

新聞の広告欄で見つけた募集内容は、そのときの自分にとって物凄く眩しく写りました。長女の産まれた直後でもあり、転職に多少の不安もありましたが期待感の方が勝っていたのは事実でした。

不動産業に足を踏み入れた昭和62年からの約4年間は世に言うバブルの最中にありました。今日仕入契約を済ませた土地が明日には買い手がつくことは日常茶飯のこと。初期に100で取引されたものが、短期間のうちに300~500位の値を付けるのは当たり前の時代。

入社して最初の給料日を迎える前にボーナスの支給がありました。給与の年間支給額より賞与の額の方が上回ることもしばしばです。ただ何となく違和感もありました。

所得税法で学んだ事業用資産の買換えの特例制度の適用はあくまで机上の計算でしたが、実務上の目の前で行われる売買は実際にお金が動き、大きな利益を生みながら展開されるもので、その実務に携わりながら自然に慣れてゆく不思議さを記憶しています。

銀行員の動きも不思議に写りました。支店長クラスの方が物件と融資の話をセットにして不動産業者に持ち込んでくるのです。これが平成2年に実施された総量規制による金融引締めまで続いてゆきます。

日本列島全体の土地が大きなうねりとなってその価格を吊り上げてゆく中、小さな東京都の土地総額でアメリカ全土以上の価値があるとまで揶揄された頃の話です。

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