酒井克彦「裁判例からみる法人税法」(大蔵財務協会)まとめ - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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閲覧数順 2016年12月08日更新

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酒井克彦「裁判例からみる法人税法」(大蔵財務協会)まとめ

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非常にわかりやすく、最新の判例、条文、通達、学説に触れており、良い本です。

この本は770頁ありますが、文字も大きく、途中で挫折しないで通読できます。

本書のもとになっているのは、判決文であり、そのために、わかりやすいものとなっています。

ただし、著者がコメントとして記述している文章が明らかに判決文の引用である場合があり、その場合には、引用であることを明示すべきでしょう。

また、著者が私見として示している見解については、他の学説や実定法上の手がかり等の理由づけも、補充されたほうがよい個所も散見されました。

一点、利息制限法の最高裁判例についての判例変更があった点につき、著者の誤解が見受けられました。本書217頁~219頁。

また、リース取引については、売買か賃貸借かの法形式にとらわれず、税の公平な負担という観点から、法人税法64条の2第3項が定められているという立法趣旨に触れたほうが良いと思われました。 本書210頁。

もちろん、同書が良い本であることには変わりがありません。

ただし、一か所、307頁に、誤植と思われる点を発見しました。

損金の部の「役員給与」を読みました。旧商法は役員賞与について利益処分として構成し、旧法人税法も「隠れた利益処分」として、謙抑的な姿勢を取っていました。

しかし、平成18年施行の会社法は、役員賞与も役員給与と同じ取扱いにして、利益処分としての法的構成を排除しているのですが、現在の法人税法は、いまだに「隠れた利益処分」的発想から抜け出せないようです。

確かに同族会社では、株主に配当せず、賞与等の形式で利益を分配することもあり得るかもしれませんが、逆に、会社が利益を出せないときには私財を投じて、労力も惜しまず、働きつづけなければなりません。そのような中小企業の実態からすると、過去の旧法人税法の役員給与等の規定や判例は、あまり共感を持てません。

損金の部の「役員給与」の続きから、「寄附金」を読みました。「役員給与」も、「寄附金」も、旧法人税法とは、現在の法人税法・租税特別措置法は規定が違います。旧法人税法の判例を、現行法であれば、どう処理されるかについても考えながら、読んでいます

損金の部の、「寄附金」の続きから、「交際費」まで読みました。旧法人税法の判例を、現行法であれば、どう処理されるかについても考えながら、読んでいます。

「組織再編成」、579頁~630頁まで読みました。 私は、『M&Aの法務』(中央経済社)を執筆したことがあり、関心がある分野だったからです。

連結納税、グループ法人税制度、納税と申告等を読み、同書を読み終わりまし/た。

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