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最近の愛聴盤から(3) 田部京子と紀尾井シンフォニエッタ東京

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 ここ数年、国内のオーケストラの演奏のディスクが多く販売されるようになりました。

以前のものは記念碑的なものが多かったのですが、ここ数年は各オーケストラや大手CD販売店が積極的に制作・販売しています。

最近の話題のものでは「佐村河内守:交響曲第1番 HIROSHIMA」吉松隆:タルカス ~クラシック meets ロック」「富田勲:イーハトーヴ交響曲 富田勲×宮澤賢治×初音ミク」といったところでしょうか。

 

 さて今回は「下野竜也 指揮 紀尾井シンフォニエッタ東京」のディスクです。

ソリストにピアノの田部京子を迎えたライヴ収録のものになります。

 まず、紀尾井シンフォニエッタ東京というオーケストラですが、レジデント・オーケストラといって一般的には「1つのホールに常駐するオーケストラ」というスタイルのシステムのオーケストラです。

1995年に紀尾井ホールのオープニングと同時に結成され、メンバーはプロオーケストラのトップ奏者や国内外の第一線で活躍されている非常に豪華な方々です。

編成は室内オーケストラ(通常のオーケストラの編成よりも少人数のオーケストラ)なので、この編成だと各奏者のうまさが容易に伝わってきます。

 

 このディスクには「ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466」はモーツァルトが収録されていますが、モーツァルトが作曲した交響曲や協奏曲の中では短調の作品は多くありません。

有名なところでいうとこの曲や、交響曲だと第25番、第40番でしょう。短調の作品はモーツァルトの内面の投影や当時のプライベートでの出来事が影響しているのではないかと思います。

短調の作品は名曲ぞろいのせいか人気が高いものが多いのも特徴です。

 

 さてこの演奏ですが、非常に美しい。

田部京子の音色が透き通っていて清廉な生命力が感じられます。

オーケストラの編成もこの曲にあっているせいかソロとのバランスが良く、まるでピアノを自由に遊ばせているような感じも見受けられます。

その自由さの中で積極的に前に進んだり後ろにいったり、力強いと思えば優美にもなるといったり、聴いているものを魅了する演奏になっています。

 

 協奏曲にはカデンツァといってソリストだけが演奏する部分があり、そこでは技巧的な名人芸を聴かせる部分があります。

テンポも自由で長さも(もともとは)自由に演奏され、協奏曲の聴かせどころでもあります。

モーツァルトの時代までは楽譜には「カデンツァ」と文字で書かれてあるだけで音符は書かれてありません。

ソリストが自ら考え演奏技術や音楽性を発揮するものでしたが、モーツァルト以降、特にベートーヴェン以降は作曲者が音符で書き記すようになり、ソリストは楽譜に書かれてあるカデンツァを演奏するのが一般的になっています。

 

 さてこの曲は? というと、モーツァルトは自身では書いていません。

ですが出版されている楽譜にはカデンツァが書かれてあるんです。

実はベートーヴェンが書き記したものなのです。

ベートーヴェンはこの曲を大変気に入っていて、そのあまり自ら作ってしまいました。

このディスクの演奏もベートーヴェンのカデンツァを使用しています。

後世の作曲家や演奏家も自作のものを作ったのですが、現在使用される時にはベートーヴェンのものを用いることが多いです。

 

 このカデンツァに対する田部京子の考察やおもいがライナーノートに書かれてあり、非常に説得力のあるものになっています。

ここでは書けないのでぜひ購入していただき読んでいただければと思います。

 

 

   W.A.モーツァルト 作曲

      ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466

      ピアノ協奏曲第21番 ハ短調 K.467

 

        ピアノ 田部京子

        指揮  下野竜也

        管弦楽 紀尾井シンフォニエッタ東京

          上野学園石橋メモリアルホールでのライヴ収録

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