- 松下 雅憲
- 株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
- 東京都
- 店長育成・販売促進ナビゲーター
対象:人材育成
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「叱るとアルバイトが辞めてしまうんじゃあ無いかと思って叱れないんです。」
先日、ある店長が、ため息交じりでこうこぼしました。
店長からすれば、数少ないスタッフが、叱られてショックを受けたり、すねたりしてしまって
結果辞められてしまうと、大変なことになります。
店の営業に差し支えたりしたら、自分の店長としての評価も落ちてしまいます。
売上不調の時ならば、ただでさえ売上悪いのに・・・と上司から怒られそうです。
売上好調時ならば、せっかく売上良いのに人の扱いは出来ないのね・・・と言われそうです。
店長の立場って実に厳しいものなのです。
だから、スタッフを「叱れ」ない・・・
では、本当に上手く行っている店って、店長はどうしているのでしょう?
上手に叱っているのでしょうか?
それとも、叱ることはしていないのでしょうか?
あるチェーン店のマネジャーに聞いてみました。
「「叱る」のは、気持ちが抜けてお客様に迷惑を掛けているとき、危険なとき、
人としてやってはいけないことをしたときに限るようにしています。
私自身も、叱るのも叱られるのも嬉しい方ではないので、時間に余裕があるときは、
「叱る」よりも「諭す(さとす)」ように心がけています。」
このような、「叱る」意識をコントロール出来ている人にとっては、
「叱る」ことに、さほど抵抗もちゅうちょも無いようです。
しかし、「叱る」事が怖くて仕方が無い人にとっては、
相手の機嫌を伺って、腫れ物に触るようなアプローチしか出来なくなっているようです。
「叱る」のが怖い!と言うタイプの方が、陥っている共通点は
①「叱る」ことと、「怒る」ことの区別が付いていない
②「相手軸に立って叱って」いない
③「叱る」前の準備や環境作りが出来ていない
④相手のやる気を無くす「叱り方」をしている
⑤「叱った」後、そのまま放置している
この5つがあるようです。
いくら「叱る側」が、相手の為を思って、真剣に叱っても、それを相手がどう受け止めるか?
これは、「叱る準備」「叱り方」「叱った後のフォロー」が無いと、
全く意図したことと違うインパクトが相手に与えられてしまいます。
「効果的に叱る」と言うことは、「相手軸思考」の考え方と全く同じで、
「叱る」もコミュニケーションのひとつです。
「どう伝えるか」ではなく「どう伝わったか」なのです。
先ほどのマネジャーはこうも言っていました。
「私は自分が叱られるのがとてもイヤなんです。だから、叱りたくは無いのですが、
叱らないといけないシーンもあるのです。
だから、そう言うときでも、相手に取っては『叱られた』と言う印象では無く、
『気づきを得ることが出来た』とポジティブに感じられるような叱り方を心がけています。」
感情の動かすままに「叱る」いや「怒って」いると、相手は気持ちが沈み、すねちゃうし
悲しくなるし、嫌になって、それこそもう辞めちゃおう!と思ったりします。
相手のやる気を無くすのが目的ではありません。
さあ、やる気の出る「叱り達人」を目指しましょう!
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